ツンデレ20 ページ20
社に戻る頃には顔の熱が冷めていたものの、何故か非番の筈の乱歩さんが居た。
「あ、ほんとに女子ぶってる」
「女子ぶってるって何ですか乱歩さん」
ソォファで寝転び乍私を見た乱歩さんをじとっと見詰める。
ほんと失礼だな一部の調査員男性陣。
「…誰かと会ってきたの?」
「何でですか?」
「一寸汗かいてるし、何か君と違う匂いがする」
「犬ですか」
ごめんなさい。
云わずには要られなかった。
乱歩さん犬か。
私の匂いと違う匂い?そんな匂いするのかな?
すん、と服の袖を匂ってみても自分では判らなかった。何で判るんだろう乱歩さん。
「ん…で、誰に会ったの?」
「乱歩さんには関係無い気がしますけど…」
「良いから教えて」
「はぁ…友人というか何と云うか……」
流石に敵とご飯してきたとは云えない。
しかも、間接接吻した、とか、尚更…うん。云えない。
流石に恥ずかし過ぎる云えない。
「へぇ…君に探偵社以外の人間で友人なんて居たんだ。男の」
「其処まで判るんですか…というかちょいちょい失礼ですよね私に。……まぁ彼は二年前からのお付き合いの友人ですよ」
「そんな長いんだ。誰か教えてよ」
何か乱歩さんにしては珍しくぐいぐい来るなぁと思い乍も敵さんのお名前を友人として出す訳にはいかない為“秘密です”と答えておいた。
まぁ公私は分けるから敵として対峙した時は其相応の対応はするけど。
……プライベートはね。自由だよ、うん。
誰に云うでも無い言い訳を心の中で呟き乍、私は自分の机に戻る事にした。
「…なーんか、怪しいですわねぇ?」
「びっくりしたぁ…如何したの?ナオミちゃん」
「何方と一緒に居たか迄は聞きませんから教えて下さいまし。何をしていましたの?」
「何って…昼食一緒に食べただけよ?皆が期待してる様な事なんて無い無い」
手をひらひら横に振る。
“ほんとですの?”と残念そうに云うナオミちゃん。
「でも……お顔が赤い原因位は教えて下さいますわよね?」
「え、いや…そのぉ……」
ずいっと寄られ、軽くたじろぐ。
目線を逸らすもののキラキラとした視線を感じてむず痒い。
仕方無く、給湯室で話す事にした。
その後、女性陣に広まっていた事に気付いたのは数日後だった。
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かりんとう(プロフ) - あ、あ、あんこおおおおおおおお!!!読んでる途中だけどコメントするわ。ツンデレ26の中也が可愛すぎてニヤニヤとまらんのだが助けて!!?!?((しらん (2019年12月18日 19時) (レス) id: b09f89d760 (このIDを非表示/違反報告)
あんこ(プロフ) - id=es(旧カシ魔女)さん» わわわっ!嬉しい!!!是非是非呼んでー!!! (2017年4月28日 22時) (レス) id: dcde93e978 (このIDを非表示/違反報告)
id=es(旧カシ魔女) - ありがとう…!あんこって、呼んでもいいかな? (2017年4月28日 20時) (レス) id: bd9f4f1f85 (このIDを非表示/違反報告)
あんこ(プロフ) - id=es(旧カシ魔女)さん» イドさんですね!了解しました!ではお言葉に甘えてこれからはタメで話させて貰いますね!私もタメ大歓迎なので是非お気軽に呼んでやって下さい!! (2017年4月28日 0時) (レス) id: dcde93e978 (このIDを非表示/違反報告)
id=es(旧カシ魔女) - あんこさん» 本当ですか!嬉しい…!!文ストを語れるお友達が…ついに…!!!!私のことは気軽にタメ口でどうぞ!あ、ハンドルネームは『イド=エス』と読みます。イドとお呼びください! (2017年4月27日 21時) (レス) id: bd9f4f1f85 (このIDを非表示/違反報告)
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