肆拾伍ノ咄 ページ45
僕が異能に操られてから、数日の後。
「ようこそ、首領」
「四年振りだねぇ。怜君は一ヶ月振りくらいかね?私が購ってあげた外套はまだ使っているかい?怜君にはドレスを今度あげるね!」
「もちろん」
「焼きました」「要りません」
いやドレスはほんと要らないです。
太宰さんは少し残念そうに僕を見ないで下さいほんとやめましょうよ新手のいじめですか。
長二人が話している間、僕は僅かに視線を感じていた。
嗚呼、ドレスの子だって思われてるんだろうなぁ。
憂鬱に思っていたら、戦闘が始まり、僕は慌てて其方を見やった。
「……刀は棄てた筈では?
孤剣士『銀狼』
───福沢殿」
「手術刃で人を殺す不敬は相変わらずだな
───森医師」
ピリッとした空気の中、格好良いなぁ、なんて場違いな事を僕は思っていて。
「相変わらずの幼女趣味が?」
「相変わらず猫と喋っているので?」
社長…猫と…?喋って…?
え、可愛すぎません……?
「其と!私は幼女だけでは無いよ!怜君だって気に入っているもの」
「迷惑極まりない」
すると、フッと社長の姿が消えた。
「………立体映像の異能か」
すると、踵を返した森医師。
あれ、もう行くのかと呆気ないものに僕はポカンと口を開けた。
唯、僕は最後の太宰さんの言葉が引っ掛かった。
「鬼は他者の裡にも鬼を見る
私も貴方と組むなど反対です」
頭が恐ろしい程早く回り、遠く先を見据える鬼と、論理的最適解を求めその為にはどんな事も為す鬼。
二人の鬼が、以前は交え、そして、また交えている。
縁、えにし、とは深いものです。
─────────────
─────────
そして、夜になった。
僕は祈る。
対組合共同戦線が、作戦が上手く行くことを。
僕は実戦には向かない。足手まといだ。
だから、この闘いに付いては行けなかった。
「どうかご無事で…!」
…僕は祈った。
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蛍(kei)(プロフ) - あんこさん» 深夜テンションの塊だなぁとは思ったけど突っ込まないでおく((( (2017年2月25日 12時) (レス) id: a4aa4c4dc7 (このIDを非表示/違反報告)
あんこ(プロフ) - 蛍(kei)さん» いえー!ありがとー!!夢主君のドレスに突っ込まないでくれてありがとう深夜テンションでこれ殆ど書いたんだ← (2017年2月25日 9時) (レス) id: dcde93e978 (このIDを非表示/違反報告)
蛍(kei)(プロフ) - どもどもー、零御だぜ!やばいナオミちゃん可愛い……(( (2017年2月25日 0時) (レス) id: a4aa4c4dc7 (このIDを非表示/違反報告)
リズ - この作品面白いですね! (2016年11月13日 23時) (レス) id: 9929c522bf (このIDを非表示/違反報告)
蒼月(プロフ) - あんこ様、太宰さんとの絡みを書いて頂き、ありがとうございました!最高に面白かったです!!これからも頑張って下さい! (2016年10月28日 19時) (レス) id: 3767d3feec (このIDを非表示/違反報告)
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