参拾漆ノ咄 ページ37
お昼休み。疲弊したままの昼食です。
「此でやぁっと普通に呼んで下さいますわよね、怜さん」
「…人が居たの気付いてましたね貴女…」
うふふと笑うナオミをじとりと見る。
答えは是の様だ。
僕は深く溜息を吐いた。
勘違いされて睨まれるし散々です…。
「まぁ良いではないですの!貴方だってずっと私の名前呼べないのも面倒でしょう?」
「妬まれるよりはマシですよ!」
「探偵社では呼んで下さるのに?」
「よっ、呼べって云ったのは貴女で…っ」
す、と人差し指を唇に当てられる。
僕は口を閉じた。
「ナオミ、ですわ。怜さん」
「……」
同い年なのに、何故か何歳も歳上に思えて、僕は思わず“はい”と云ってしまった。
「うふふっ、有難う御座います」
彼女は不思議な魔力を持っている。
僕は、薄らと思った後に、莫迦莫迦しいなと心の中で笑った。
「さぁ、授業が始まりますわ?片付けましょう」
「あ、はい!」
「今日のお迎えも兄様かしら…」
「今日泊まるのって誰の家だろう…」
ナオミは恍惚とした様に溜息を、僕は疲弊した様に溜息を吐いた。
(((もうお前ら付き合えよ)))
クラスメイトの誰もがそう思っていたそうだ。
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蛍(kei)(プロフ) - あんこさん» 深夜テンションの塊だなぁとは思ったけど突っ込まないでおく((( (2017年2月25日 12時) (レス) id: a4aa4c4dc7 (このIDを非表示/違反報告)
あんこ(プロフ) - 蛍(kei)さん» いえー!ありがとー!!夢主君のドレスに突っ込まないでくれてありがとう深夜テンションでこれ殆ど書いたんだ← (2017年2月25日 9時) (レス) id: dcde93e978 (このIDを非表示/違反報告)
蛍(kei)(プロフ) - どもどもー、零御だぜ!やばいナオミちゃん可愛い……(( (2017年2月25日 0時) (レス) id: a4aa4c4dc7 (このIDを非表示/違反報告)
リズ - この作品面白いですね! (2016年11月13日 23時) (レス) id: 9929c522bf (このIDを非表示/違反報告)
蒼月(プロフ) - あんこ様、太宰さんとの絡みを書いて頂き、ありがとうございました!最高に面白かったです!!これからも頑張って下さい! (2016年10月28日 19時) (レス) id: 3767d3feec (このIDを非表示/違反報告)
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