episode1 【ベルトルト目線】 ページ1
僕とライナーは今、ある場所に向かっている。
そこは暗くて、とても寂しい場所だ。
『そこ』というのは調査兵団の地下室だ。
何故、僕らはそこに向かっているって？
それは、そこに僕らの大切な人がいるから。
「ライナー、着いたよ。」
「・・・あぁ。」
目の前には鉄格子があり、その向こうに綺麗な水晶で身を包まれている、アニの姿があった。
「開けるよ？」
「あぁ。」
僕らはここに入ることを許可されているので、すんなりと牢屋に足を踏み入れる。
『幼馴染が女型の巨人だったなんて、ショックだろう。』
ここに来る前にある上官に言われた言葉だ。
ショック？あぁ、ショックだよ。
だって、大切な幼馴染をこんな姿にされたんだから。
彼女は戦ってくれた。
僕らのために。
彼女は叶えようとしてくれた。
僕らの夢を。
なのに、この壁の中の悪魔の末裔のせいで彼女はこんな姿になってしまった。
全部、全部、あいつらのせいだ。
「ベルトルト。」
ライナーの声にハッとする。
「な、何？」
「・・・いつ、帰れるんだろうな。俺たちの故郷に。」
ライナーはアニが入っている水晶に優しく撫でながら言った。
「・・・さぁね。」
僕はこの言葉しか言えなかった。
本当に分からないから。
もしかしたら、一生帰れないかもしれない。
そんな考えも頭の中にある。
「もし、帰れる時が来たら・・・こいつも一緒、だよな？」
「うん、もちろん。皆、一緒だよ。当たり前じゃないか。」
ライナーは苦笑した。
「だよな。悪い、変なこと言って。」
「ううん、大丈夫。・・・絶対に故郷に帰ろう。」
僕はライナーの隣に行き、ライナーと一緒に水晶に手を添える。
「アニのためにも、絶対にこれからの作戦を成功させよう。」
「あぁ。」
僕らは水晶に添えている手に力を込める。
水晶が割れてしまうぐらいに、強く、強く。
このまま割れてしまえばいいのに、水晶はまるでアニの意志の強さのように硬い。
「待っててね、アニ。絶対にみんなで帰ろう。」
「俺たちは俺たちが今発揮できる力を全て出す。だから、待っていてくれ。」
僕とライナーは目を瞑り、アニに話しかけた。
返事は帰ってこないけど、アニに届けばいいなと思いながら。
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ゆうりん＠アニメ厨 - ズッコケマンさん» 最後まで読んでいただきありがとうございます！感動してくれたんですね！嬉しいです！自分の中でもこの作品は結構、頑張ったので褒めていただいてとても嬉しいです(≧∇≦) (2018年3月26日 17時) (
レス) id: 955e9ba672 (このIDを非表示/違反報告)
ズッコケマン - 最後泣いてしまいました｡ﾟ(ﾟ´Д｀ﾟ)ﾟ｡スッゴクよかったです！！ (2018年3月26日 17時) (レス) id: fab6254a4d (このIDを非表示/違反報告)
ゆうりん＠アニメ厨 - ズッコケマンさん» 私は再びアニメ・原作にアニが登場するのを待っています！ (2018年3月24日 16時) (レス) id: 955e9ba672 (このIDを非表示/違反報告)
ズッコケマン - アニィィィ！！！ (2018年3月24日 12時) (レス) id: fab6254a4d (このIDを非表示/違反報告)
ゆうりん＠アニメ厨 - 共依存狂愛ヤンデレ現在進行型(元まひまひ=イヴ)さん» あ、ありがとうございます！！さ、最高だなんてッ・・・！とても嬉しい言葉ありがとうございます！更新ゆっくりですが、最後まで読んでいただけたら嬉しいです！ (2018年3月23日 16時) (レス) id: 955e9ba672 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆうりん＠アニメ厨 | 作成日時：2018年3月22日 19時
