【思い出】 ページ5
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それから英智とAは、友人と言えるほどにはすぐに仲良くなった。Aが仕事で学校を休む日以外は、毎日ガーデンテラスで落ち合った。
食堂のメニュー制覇しよう！と言って毎日端からひと品ずつ注文したり(食べきれなければ2人で協力した)。
英智が紅茶を入れ、Aがお菓子を作ってアフタヌーンティーをしたり(気合いが入って作りすぎてしまった)。
裁縫が得意だと言うAが英智のぬいぐるみを作ってくれたり(英智の自室に飾っている)。
庭園に移動してAのダンスの練習を特等席で見たり(英智がはしゃいでプチライブのようになった)。
すこし前まで知り合いですらなかったのに、英智が昼休みに姿を現すと「英智くん！」とAが嬉しそうに手を振ってくるようになった。
毎日決まって2人で昼休みを過ごすうちに、周囲から冷やかしの目を向けられることもあったが、Aが気にしないようだったので英智も相手にしなかった。
気がつくと、学校にいる中で1番落ち着ける時間になっていた。英智は授業中もこの時間が楽しみで仕方なかった。
昼休みになると即刻教室を出ていく幼馴染に、敬人はたびたび「何をそんなに慌てている」と聞いてきた。
毎回「Aちゃんに会いに行く」と答えると、英智の執着っぷりに呆れつつも敬人が止めることはなかった。Aのことを語る英智がよっぽど楽しそうだったからだろう。
現実のAはテレビの中と全く変わらない親しみやすい性格で、何度か英智を心の底から笑わせて呼吸困難にさせかけた。
明るく素直で、感情に合わせて表情がころころ変わるが、1番目にするのは屈託のない笑顔だった。たいへん癒しになってくれた。
どんな話でも楽しそうに聞き、楽しそうに話す。退屈を知らないAとの時間に、英智は深く惹き込まれた。
簡単には見られないトップアイドルの『オフ』の表情。Aの無邪気な笑顔。それらが自分だけに向けられているということに、いつしか独占欲さえ抱くようになった。
容易く人を信用するのは、経営者にとって迂闊な行為だとわかっている。しかしそんな立場や肩書きも考えなくなるくらい、英智はAを大好きになった。
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wx667p9bc7(プロフ) - 続き気になる〜 楽しみ (1月16日 20時) (
レス) id: 3c68cd38f5 (このIDを非表示/違反報告)
トド(プロフ) - ゆさん» 大変お待たせいたしました！これから更新進めていきますのでお楽しみに！ (10月15日 23時) (レス) id: 6ab8a556b3 (このIDを非表示/違反報告)
ゆ(プロフ) - とても続きが気になります！余裕がある時に執筆いただけたら嬉しいです՞⸝⸝> ̫ <⸝⸝՞ (10月8日 23時) (レス) @page1 id: 11ae07be49 (このIDを非表示/違反報告)
傘(プロフ) - アテネさん» ありがとうございます！前作が完結したらバリバリ進めていきたいと思います (8月31日 21時) (レス) id: 6ab8a556b3 (このIDを非表示/違反報告)
アテネ - これから頑張れー (8月31日 21時) (レス) @page1 id: 26234630b7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：トド | 作成日時：2023年8月31日 20時
