『fine』 ページ23
＿＿＿＿＿
「副会長〜！」
「なんだ、姫宮」
敬人とAのもとに、小柄で可愛らしい生徒が駆け寄ってきた。1年生のようだが、生徒会のバッジをつけている。
「副会長、A……センパイと知り合いなの！？」
「ああ、同級生だ」
1年生ということはAと面識はないはずだが、姫宮と呼ばれた少年の方はAを知っているようだ。
瞳を溢れんばかりにキラキラさせて、少し見上げる位置にあるAの顔を見つめている。
「ボク、Aセンパイの大ファンなんだ〜！副会長ってば、知り合いなら早く言ってくれればいいのに！」
目の前の姫宮少年が、副会長のケチ！と言って頬を膨らませると、なんとも理不尽な怒りように敬人が呆れる。
Aは姫宮少年の手を握って握手を交わしつつ、目を細めた。
「嬉しいなぁ、ありがとう。えっと、名前は……」
「『fine』の姫宮桃李だよ！英智さまが率いる、夢ノ咲学院の最強ユニット〜♪」
「英智の……」
凪砂と日和が転校し、『fine』は英智以外のメンバーを一新したとは聞いていた。しかし、こんなに早く彼の名前を聞くとは思っていなかったAは、一瞬だけ表情を曇らせた。
ご機嫌な桃李はそれに気付いていないようだが、敬人はAの一瞬の変化を見逃さなかった。そして指で眼鏡を押さえると、桃李に向けて毅然として言い放つ。
「姫宮、握手会は仕事のあとにしてくれ。貴様の持ち場はここではない」
「ちぇ〜、わかりましたぁ。Aセンパイ、またね〜！」
桃李はむすっとした表情を抑えて、また可愛らしい笑顔になると、Aに手を振って去っていった。敬人とAがふたり、ぽつんと取り残される。
「すまん、姫宮は何も知らないんだ」
「気にしなくていいよ、ありがとう」
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wx667p9bc7(プロフ) - 続き気になる〜 楽しみ (1月16日 20時) (
レス) id: 3c68cd38f5 (このIDを非表示/違反報告)
トド(プロフ) - ゆさん» 大変お待たせいたしました！これから更新進めていきますのでお楽しみに！ (10月15日 23時) (レス) id: 6ab8a556b3 (このIDを非表示/違反報告)
ゆ(プロフ) - とても続きが気になります！余裕がある時に執筆いただけたら嬉しいです՞⸝⸝> ̫ <⸝⸝՞ (10月8日 23時) (レス) @page1 id: 11ae07be49 (このIDを非表示/違反報告)
傘(プロフ) - アテネさん» ありがとうございます！前作が完結したらバリバリ進めていきたいと思います (8月31日 21時) (レス) id: 6ab8a556b3 (このIDを非表示/違反報告)
アテネ - これから頑張れー (8月31日 21時) (レス) @page1 id: 26234630b7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：トド | 作成日時：2023年8月31日 20時
