【inzm】雷門の天使様２ (ページ12)

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　雷門の反撃が始まった。風丸から少林へとボールが渡り、少林は豪炎寺にパスを出そうとするが、豪炎寺は数名からマークされている。少林はフリーの染岡にパスを出した。

｢見せてやるぜ、俺の必殺シュート！ "ドラゴンクラッシュ"！｣

　全くマークしていなかった染岡の予想外の必殺技に、GKの鉈は反応出来ずにゴールを許す。ホイッスルが鳴り、雷門中の得点板に先制点が入った。

｢決まったー！染岡のシュート、炸裂！｣

　監督の地木流は予想外の失点に驚愕したのか立ち上がっている。初得点をを決めた染岡に円堂が駆け寄り、二人はハイタッチをした。
　それにしても、昨日は染岡の必殺技に"ドラゴンシュート"やら"染岡スペシャル"やら言っていたのに、中々イカした名前が付いているではないか。

｢ふふふ……やはり素晴らしい、僕のネーミングセンスは｣
｢へえ、目金が名前付けたんだー｣

　いい名前だと褒めると、鼻高々にそうでしょうと眼鏡の縁をくいっと上げる。目金の思わぬ才能が発覚したところで、気を取り直してフィールドに目を向けると、先制点を取れたことで選手の心に余裕が出来ている様子が窺えた。この余裕が吉と出るか凶と出るかは、彼らのプレーと相手の出方次第といったところか。力が抜ければ良いプレーが出来るようになるが、油断をすれば一溜りもない。
　何せ、尾刈斗中の"呪い"は未だ発動しておらず、試合は始まったばかりだ。噂を総括すると、尾刈斗中が負けそうになると発動することが多いようなので、ここからが正念場だろう。

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