【utit】甘く甘く溶けるまで (ページ4)

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俺の服の裾をちょこんと掴み、「しまくん、、、」と彼女は呟いた。

「、、、ってる？」

『ん？どした？』

「私、ショートカット、似合う？可愛い？」

「ごめ、重いよね」と、Aはポロポロと涙を溢しながら俺の表情を伺った。

『似合うも何も、、、可愛すぎてどうしたらいいか、、、』

そう言いながら涙が止まらなくなってしまったAの背中を摩る。

「志麻くんが、ショートカットの女の子好きだって聞いて、それで、捨てられちゃうかもってなって」

なるほど、そう言うことだったか。
原因はやはり俺だったみたいだ。俺が度々SNSや配信でショート好きを公言してきたのをAが知ったようだ。

『A。よく聞いて？俺にはお前しかおらん。だからな、髪型ひとつで捨てるわけないし、むしろ離してって言われても離さん。でも、俺が不安にさしてしまったんなら謝る。ごめんな。ショートはもちろん好きやけどAは別。全部好き。大好き。あい「ちょ、すとっぷ、、、」』

「も、わかったから。大丈夫、、、です、」

そう言ってさっきとは打って変わって真っ赤な顔で俺を制する。
30cm近く切られた彼女の髪を耳にかけて熱の籠った眼差しを送れば、程なくして彼女の瞼が下り無言で俺を受け入れる。

『愛しちゅうよ』

先ほど伝え損ねた言葉を耳元で囁きAの顔に影を落とす。
何度も何度も重ね合わせる唇から俺の愛を伝えて、彼女の不安を全て取り除くまで＿＿＿＿

fin.