ｱﾊﾊ……ここどこｯ2 【OP】 (ページ45)

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願いは… ページ45

「・・・この船は。確かにそこへ向かう」

最後言いきった、Aの言葉を聞いて。
ポツポツと話し始める白ひげ

「お前の兄が病死したってこたァ、エースから何度か話を聞いていた」

服の裾をギュッと掴んで頭を下げているAは。静かにそれを聞く

「船に乗っとけェ……小娘。」

「「オヤジィ！？」」

隊長達が驚いたように声を上げた。
Aも頭を上げて、涙を拭き。

『あ、ありがとうございます！！』

そう言って。船に乗せてもらった。

「今から、船を海の中へ入れてから進める！」

白ひげは大きな声でそう言った後

「進む道は、マリフォード！！！
お前ら・・・覚悟はいいかァ！！！」

「「「オオオオオオ！！」」」

そんなやり取りをした後。1隻1隻の周りの船が沈み。
今、私が乗っている船も。海の中へと沈んだ

船が海の中に入ったのを見届けたと同時に。
Aはストンッと肩の力が抜ける

『……ﾌｳｯ』

近くの壁にもたれかかって、大きく一呼吸ついた。
マルコが近づいてきて話しかけられる

「・・・。手、大丈夫かよい？」

不意に指をさされてそう言われる。そこで。自分の手に視線を移せば

『めっちゃ、血が出とる…』

爪がくいこんで血が指にまで流れていた。
Aは、自分が裾を掴んでいたことを思い出し。急いで裾を確認すれば

『ギャア。血まみれやん……うそーん。お気に入りの1つだったのに』

おおいに残念がりながら、洗い流せないかな？とボソッと呟いた。
背負っていたリュックから絆創膏をガサゴソと探し出し。手に貼り付ける。

マルコはそのAを見て

「ほんとに、エースが言ってた通りのマイペースさだよい…。」

なんて言った。それを聞いたAは

『エッ？エース、私にそんな事言ってたんですか？
いやぁー。エースの方がマイペースでは？？だって食べもん食べてる時に、寝るんですよ？』

ちょっと待てや。エースにマイペースとか言われてるなら。私相当ヤバいやつやんけ。
ルフィにも嘘下手ダナーとか言われましたけどもね？？貴方もでしょーが！！案件だよこれ。うん

「アハハッ！！まぁなー…」

この船はエース奪還として乗ってるのに。緊張感や緊迫感がない。
いや違う。Aがその緊張感を無くした。と言っても過言ではなかった

だが、そんな時間はすぐに終わった

何人もの気配も感じながら。海の中からシャボンが割れて。船が出る

ついに来たのだ・・・

「おれの愛する息子は

無事なんだろうな……!!!」