ｱﾊﾊ……ここどこｯ【OP】 (ページ27)

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エースside1 ページ27

・・・俺は着いた島で、美味そうなカレーの匂いがする飯屋に入っていった
カウンターに座る。隣に座ってた人もカレーを食べていた

「俺にもくれよ」

そう、店主に言った。何がいい？と聞かれたから…この匂いなら軽く20杯はいける

「そうだな、とりあえずカレー20杯くらい」

次の島ではどうしようか。そんな事を考えていると

『ｳｯ……』

「おいおい？どうした？そんなに、カレーが美味かったのか？」

店主の声に反応し思わず隣を見れば

「…？」

『え………ェース……』

俺の名前を呼ぶ女

「あ？……ってオイ！！なんで泣いてんだ！！」

「なんだ？知り合いなのか？。お姉さんはなんでこんな涙流してんだ？」

知らねーよッ！と言葉で返すと、女が口を開く

『…あ、あぁ…。貴方が生きてて……良かった』

「ｯ!?」

【生きててよかった】…なんだ？…なんなんだ
思考が停止するのが分かる。

「なんか…分か……けど……ってる…………なよ？」

何か店主が言っているが、耳に入ってこない

【鬼の子だ！】【生まれてきちゃいけねぇ】
そんな声が俺に響く

『いただきます』

不意にそんな声が入る。

「オイっ！！」

気づけば、胸ぐらを掴み「お前はなんなんだ！！」と口走っていた。
女は少し苦しそうな顔をした後

『なんなんだ…とは？』

キョトンとした顔でそう聞かれる

「いや、いきなりそんなこと言われて………」

手を離し、【生きててよかった】その言葉が頭を巡る

『……ｯ』

「なんでまた、泣くんだｯ！！」

女はすぐまた泣き始めた

「おい・・・。泣かせるなって言ったのに。ハイ、カレー20杯ね」

20杯分の、カレーを置いた店主はすぐ消える
女が口を開いた

『それは…嬉しいからですよ。貴方がこの世に生まれてくれた事。今まで生きてきてくれ事。本当に心の底から嬉しいから

涙が止まらないんです』

「・・・。なんで、会った事もないお前が。俺にそんな言葉を言う？」

少し深呼吸をする女が

『伝えたい。貴方がこの世に生まれてきてくれた事に感謝を・・・』

声が遠ざかる

「・・・寝てた」

「「「寝てた！？！？」」」

周りの客の声が聞こえつつ、女を見ると笑っていた

『あー。おもしろ…。やばぁ。』

「・・・で、なんで感謝を？あと……ﾓｸﾞﾓｸﾞ
お前…表情がコロコロ変わるなぁ」

少し考えた素振りを見せる女…

「・・・寝てた」

「「「またか！！」」」

横を見ると女は消えていた。

「…。なぁ、あの子はどうした？」