vol.11『ママの行動』 ページ12
それからというもの私はレイと過ごす時間が増えた。
木陰で本を読む毎日。
を“フリ”をする。
「…今日もノーマンとエマは森の中だね」
レイ「だな。さて、そろそろ俺らも動くか」
レイはそう言って本を閉じた。
私はそう言われ笑う。
この時をずっと待っていた。
でももう夕飯の時間。
私たちは今日夕飯の当番だ。
「行動は明日からだね」
レイ「とりあえずママの様子を見るしかない」
レイは立ち上がってハウスへと戻る。
私も立ち上がってレイの隣へと並んで歩く。
と同時に鐘が鳴った。
自由時間終了の時間だ。
ハウスへ戻るとママがいた。
私はニッと笑いママに抱きついた。
「ママ！今日のお日様綺麗だったんだよ、
ママも見て欲しかったのに…」
ママ「まあ、それは見たかったわね…
ほら手を洗って。夕飯のお手伝いしてくれる？」
「もちろんよママ！」
私はそう言ってお手洗い場に駆け込む。
鏡の前にいる私。完璧な笑顔。
欺け、全てを。
レイ「おーこわっ、お前の演技力」
「そうでもしないと悟られるでしょ」
するとレイが後ろから笑いながら入ってくる。
私はそんなレイに頬を膨らまして手を洗った。
そしてレイと食堂へ行き皿を並べたり食事を運んだ。
だけれど食堂にママの姿はなかった。
「…嫌な予感がする」
レイ「同感だ」
私がボソッといえばレイも感じ取ったようだ。
私とレイは顔を見合わせる。
きっといるのはエマとノーマンの場所。
「ごめんねアンナ、ママを呼んでくるから夕飯の支度できる？」
アンナ「うん、分かった」
アンナはそう言って笑う。
私はそんなアンナに微笑んで頭を撫でる。
私はレイの顔を見ると
レイは“行くぞ”なんて意味を込めて顎でクイッと食堂の出口を指す。
私とレイは階段を上がりエマとノーマンがいそうな場所を探す。
「ママはエマとノーマンを疑ってる」
レイ「俺らもきっと疑われる。
ボロは出すな」
「分かってるって」
私はそう言ってママを探す。
しばらくして廊下の角を曲がる。
そこには見慣れたママがそこにいた。
予想通り、エマとノーマンと共に。
私はすぐさまその姿を見ると持っていた鐘を鳴らす。
その音に3人ともハッとする。
レイ「夕飯 準備できたよ」
レイがそういえばママは振り向く。
そしてすぐ笑顔になる。
ママ「すぐ行くわ」
少し見えたエマの顔は怯えていた。
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玲音 - はじめまして！この作品面白いです！ ただ、vol.21のところエマがキャロルに世話されてる文に見えた……多分"を"だといいと思います (2019年3月22日 17時) (
レス) id: b6f9d93532 (このIDを非表示/違反報告)
蘭ケーブル(プロフ) - レイ推し。さん» ありがとうございます！更新頑張りますね！ (2019年2月23日 11時) (レス) id: 855de7cb2f (このIDを非表示/違反報告)
レイ推し。 - 凄い良い作品ですね！続き楽しみにしてます！ (2019年2月22日 0時) (レス) id: ac053a2b76 (このIDを非表示/違反報告)
蘭ケーブル(プロフ) - ドラゴンさん» ありがとうございます！更新頑張ります！ (2019年2月18日 23時) (レス) id: 855de7cb2f (このIDを非表示/違反報告)
ドラゴン - 面白い作品です！続きを待ってます！ (2019年2月18日 0時) (レス) id: cddb962df9 (このIDを非表示/違反報告)
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