【d!】シアワセの日記 (ページ10)

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9.「長」（一部※）ページ10

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side.ni

ni「さてと…。」

シャオロンが慌ただしく出ていった後、彼奴が鍵をかけていないことをちゃんと確認し、俺はシャオロンの部屋に再び侵入した。先程シャオロンが居たデスクにのっている、一冊の本のようなもの。

俺の「やること」は、これの回収だ。

ni「『A』がやりたいことは、尊重させてあげなきゃね。」

俺は、がんじがらめにして傷つかないように遠ざける彼奴と違って、ちゃんと「兄さん」として優しくする。それが、本当の兄やと思うから。

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sha.side

tn「あっ、シャオロンお前サボっとったやろ！」

sha「アハハ…スマン、兄さんと話しとったわ。」

彼奴帰って来とったんか、と言ったトントンは俺に兵士たちをまとめるように指示した。どうやら他の幹部や隊長たちがほぼ全員警備などの方に向かってしまったらしく、纏め役がたった一人の隊長しか残らず苦労していたらしい。たった一人で500人程度を纏めるなんてとてもじゃあらへんけど無理やろ…。と思った俺は渋々兵士たちの方へ向かった。

＿＿＿

sha「あー、お前らきちんと並んどるk」

「総員！敬礼！」

「ハッ！！」ｻﾞｯ

靴底と砂が擦れるジャリジャリという音を聞きながら、俺が兵士たちの方へ向かうと、そこには二人の女の姿と、一糸乱れぬ動きで俺に敬礼してきた「軍隊」があった。前にいる女共は仲良く笑っており、片方は満足そうな笑みを浮かべ、もう片方は安心したような笑みを浮かべていた。

「お疲れ様です、トイフェル様。」

「お、お疲れ様です！」

sha「お、おー…。これ、お前らがやったん？あと、お前ララやねんな？」

俺がそう問うと、片方が挙手し、「はい、お久しぶりです。シャオロン様。やったのは私の隣のこの子ですよ。」と答えた。小動物のような雰囲気を漂わせる少女がコレをやったというのか、と俺が唖然としていると、ララは誇らしそうに

ララ「Aは私の自慢の親友ですから！コレくらいできて当然なんです。」

と言うではないか。流石に過剰評価だろと疑っていたのだが、兵士も尊敬の目を向けていたため嘘ではないことが分かる。当の本人は全然そんなことないと謙遜していた。なにもんかは知らへんけど、仕事できる奴なんやなぁ…と思い普通に尊敬した。

これ俺要らへんよな…？と思い「んじゃ、この後もよろしくな」と言ってトントンの元へと帰っていった。優秀な部下がいるのはええなぁ。仕事せんくてもええし。

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