【d!】シアワセの日記 (ページ18)

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17.「願」ページ18

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sha「お、ララやん。何しとるん？」

ララ「！お疲れ様です、シャオロン様。現在会場周りの警備中です。どうやら観光客の疑いのある人物をロボロ様が捉えたようなので、私は此方を担当することになり…。シャオロン様は、如何なさいましたか？」

sha「まぁ俺もざっくり言うと警備やな。会場でサボっとったらトントンにつまみ出されたんよ。真面目に働けーってな。ったく、器が小さいからいつまでも童帝なんや。」

ぶーぶーと子供っぽく文句を垂れると、ララはくすくすと笑い「シャオロン様らしいですね。」と言った。

sha「…なぁ、ララから見て『A』って…どんな奴なん？」

ララ「A、ですか…？そうですね、まず小動物のようで、優しくて可憐な少女です。笑顔が素敵で、側に居て守ってあげたいという気持ちがよく湧き出てきますね。

でも、時々カッコよくなります。兵士に対して指示を出すときは凛々しく真剣な顔ですし、事務作業は鬼のような速さで終わらせます。戦闘においては…私はまだ一回も勝てたことがありません。もう、ほんとに隊長失格ですよ。」

はは、と控えめに笑ったララの目からは、Aに対する尊敬の二文字が見えた。つい先程ララはAを自慢の親友と言っていたが、本当に仲がよく信頼しあっているのだとつくづく思う。俺は「へー、ララはそー思っとるんや…。ありがとな、呼び止めてスマンかった。」と言いララも俺も巡回へ戻ろうとした時だった。

ララ「そうだ、シャオロン様。お一つお願い致してもよろしいでしょうか？」

去り際にララが俺を呼び止めた。

sha「別にええよ？珍しいなお願いなんて」

ララ「私だって人間ですから、願い事の一つや二つ有りますよ。」

sha「ハハッ、せやな。で？なんや？」

ララ「お願いです。何があっても、シャオロン様だけは“Aの事を信じ、側に居てあげてください。もう、私には出来なくなってしまうので。”」

はて、何故そんな事を言うのだろうか。と思ったが、ララのあまりにも真剣な目に目を逸らすにも逸らせず、俺は「分かった。」と答えてしまった。

今思えば、これはこれから起こる出来事の予兆だったのかも知れない。

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