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15.「歌」.☽ ページ16
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「あーなんて幸せなこと♪隠し味、何にしよう？純粋な乙女心♪」
私はルンルンで廊下を歩く。すれ違う兵士からは目も向けられない。可笑しい筈なのに、それに気付けない兵士なんてやめてしまう方が良いと思うのだけれど。
『折角シャオロン様とちゃんと会えた、のに…。トントン様が連れて行ってしまった…。』
はあ、と一つ大きなため息をつく。シャオロン様が恋愛的な意味で好きというわけではないが、なんとなく、あの人ともっと話していたいと思ってしまう。人望、とやらだろうか。
『知らないことばかり知らないなんて言えなくて「大変お似合いで」嘘ついてゴメンね。』
はは、と自嘲気味に笑った私の目の前には、大好きだった総統室があった。開けて入って、また笑い合いたいような気もする。だけど、それは許されないから。無断でどこかに消えた私なんて、もうグルッペン様は必要としてない。
『私にはできないんだよ、ごめんね。』
そんなことを呟いて、私は総統室前を後にした。
「感傷に浸ってた、ってとこか。」
『そんなとこです、兄さん様。』
仮にも屋内ですよ。と言って口に加えている煙草を咎めるような視線を向ける。私とて上司を咎めるくらいは出来る。流石の兄さん様も場をわきまえているようで、「他国が居るのに煙草吸う隊長はどこの国にも居ないな。」と言ってやめていただけた。まぁ、ベランダの塀を灰皿代わりにしたのは頂けないが。
「シャオロンと話せて嬉しいか？」
『はい。とても。
…あ、それとララの準備は整ったようです。少し残り時間が心配ですが、しっかり完結まで持っていきます。』
「ん。時間は有限、サクサク行こう。」
(…クッキー食べます？)
(そういう意味のサクサクじゃない。)
(じゃあ私が…。)
(食わないとは言ってない)
(ツンデレは呼んでません。)
(今のやり取りのどこからツンデレだと思ったん？？？)
(雰囲気、でしょうか…。)
(地味におもろい)
(有難うございます。)
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菊(プロフ) - 頼むッ、伸びてくれ…！！！ (2022年7月23日 16時) (
レス) id: 073ffef2d2 (このIDを非表示/違反報告)
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