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「...そんなに怖い顔しないで。別に追求するのは止めたりしないし」
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両手を挙げてそう言えば
重く沈んだ空気を取り払うように
資料室のドアが開いた。
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「降谷さん！」
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ダークグリーンのスーツを着こなす細身の長身。
メガネの奥のあまり人相がいいとは言えない目つき。
そこにいたのは、変わらない男の姿だった。
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「あ、風見警部補」
「......Aさん！」
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風見警部補の反応に違和感を覚える。
降谷を睨み返せば、その視線は明後日の方向だ。
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「降谷......あんた、私の協力は風見警部補も知ってるって言わなかった？」
「風見...ドアを開ける前にノックをしろ」
「、申し訳ありません！」
「...こっの.........とんだウソつきだわ...」
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呆れて拳を震わせる私をよそに
この男は胡散臭い笑顔で私に言い放った。
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「そうだな、ウソつきついでに提案がある」
「は、何を...」
「お前が目を通したそのファイルじゃ物足りないかと思うんだが...もっと情報が欲しくないか？」
「.........まさか騙し、」
「いや、未公開の情報はない。ただ...これから手に入る情報があるだろ？」
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降谷の言う、これから手に入る情報。
組織の任務が絡んだ潜入だと言っていたから
おそらくそこから掴もうとしている何かだろう。
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「...ここでそれを見届けろって？」
「察しがいいな」
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つまりは、この警察庁へ赴いた時点で私の負けだったのだ。
始めからこうするつもりで私を呼んだのだろう。
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「...部外者を招き入れた挙句、協力までさせるなんて随分と甘いんじゃないの？」
「お前は部外者じゃないだろ？」
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降谷は片眉を上げて、ふん...と笑った。
偉そうな態度なのに様になっているところに腹が立つ。
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「お前は僕の協力者だ」
「...情報の価値もわからないのに、」
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「今回のターゲットが...組織の裏切り者、シェリーだと言ってもか？」
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「...冗談でしょ？」
「もちろん、答えはイエスだよな？」
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...私はこの男の、こういうところが嫌いなのだ。
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ももこ(プロフ) - ひゆめさん» ひゆめさん、ありがとうございます！原作に影響がない程度に手を加えるのが大変でしたが、楽しんでいただけたならなによりです！ (2019年3月8日 12時) (
レス) id: 07d46402d1 (このIDを非表示/違反報告)
ひゆめ(プロフ) - キュラソー侵入出来た事、スコッチがノックとバレたのは何故か。内通者がいるから。って凄く興味深いです！ 考察読んでる気分！面白かったです (2019年3月7日 1時) (レス) id: d9d137c800 (このIDを非表示/違反報告)
ももこ(プロフ) - 明里香さん» 明里香さん、質問ありがとうございます！ベルモントというのはカクテルの名前の一つなんです。ぜひ調べてみてくださいね。 (2018年9月9日 1時) (レス) id: e5b9c1d740 (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 21話のタイトルの「ベルモント」って何ですか？ 「ベルモット」ではないですか？ (2018年9月8日 23時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ももこ
| 作成日時：2018年9月3日 10時
