【名探偵コナン】メリー・ウィドウ【降谷零】

15．カラントサンライズ ページ15

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GPSから、降谷がベルツリー急行に乗車したことを知る。



降谷の持つスマートフォンを遠隔操作し、



まだ試作段階のアプリを入れた。



内蔵のカメラ部分から映像、音声を拾える代物だ。



まだ不完全なのでバレてしまえば終わりだが



現時点では、画面上にアプリが現れない仕様にはなった。



いずれ何の証拠も出ないようにしてみせるが。



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さすがにポケットの中なので映像は暗いままだが



音声は多少のノイズはあるものの聞き取れた。



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どうやら、殺人事件に巻き込まれたようだ。



毛利小五郎の弟子として潜入してからというもの、



どういうわけか事件にばかり遭遇しているような気がする。



ただ、しっかりと解決に導かれているのも事実だ。



以前はへっぽこ探偵だったらしいが。



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「...ん？」



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ふと、その考えに違和感を感じる。



あの探偵は...その実力を今までどうしていたのかと。



名探偵の呼び名があったから調べやすかったが



眠りの小五郎が定着し始めたのは最近だ。



それには何かしらのきっかけがあるはずなのだ。



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「才能って急に開花するもんなのかな...」



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警察と関わりが多い彼は、元警視庁捜査一課強行犯係だ。



調書でも見直してみようかと思い立った矢先、



火事だと叫ぶ降谷の声がした。



声色からして、おそらく作戦を開始したのだろう。



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やがて乗客と思われる人間の声は遠くなり



スピーカーの向こうには静かな空間が広がっていた。



ターゲットが乗客と反対側に逃げると踏んだのだろう。



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『初めまして...』



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さぁ、彼女がどんな情報を持っているのか。



あの件のことを知っているのか。



聞かせてもらおうじゃないか。




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『バーボン...これが僕のコードネームです...』



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