【名探偵コナン】トリップしたら終わってた2【降谷零】

68．公安の刑事恋物語 (真相) ページ33

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仕事一筋で、いつ死んでもおかしくない。



そんな生き方をしていた上司を変えた人。



今回の一件でわかったけど



以前に比べて、上司は生への執着を出すようになった。



それに深く安堵したのだ。



彼にも帰る理由ができたからだ、と。



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「あの人は、無茶だ無理だと私達が思っても、不可能を可能にする人です。

それに、...私達がいます」



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公安の仕事は、そう単純なものでない。



大切な人を仕事より優先することなんてできないし



それはするべきじゃない。



死と隣り合わせの危険な仕事。



その内容は家族にも話せないばかりか



時に連絡を取ることすら叶わなくなる。



だからこそ、帰る理由があることは重要だと思う。



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「そう易々と失う訳には、いかないから...だから待ってて下さい。

あの人に帰る場所があることを思い出させる存在でいて」



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死の間際、その一瞬に想い浮かぶ顔があることで



私達は諦めずにいられる。



以前の降谷さんには、最後の最後で



生きることを諦めてしまいそうな、そんな危うさがあった。



けど今は...そういう心配をしなくて済む。



この人は恋人のために何が何でも帰ろうとするだろうと。



そう思わせてくれた彼女に感謝しているのだ。



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「あなたと一緒にいる時間が幸せであればあるだけ、あの人は強くあれる、だから。

だからどうか……これからもずっと、あの人のそばにいてあげて」



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「えーと...」



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梓ちゃんは困ったような顔で私を見つめる。



そりゃそうだ、急にそんなこと言われたら戸惑うって。



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「...それはAさんの方が適任じゃありません？」



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大手の探偵事務所で働くことになったんですよね、と。



とりあえず話を合わせて、首を縦に振ってみるけど



そのでっち上げ話が今...何に関係しているんだ。



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「安室さん来月で辞めるし...たまに顔見せに帰って来てくれたらうれしいですけど、ずっとは難しいですよ！」



「いや、そんなの、その指輪の意味...」



「そうだった！これ、安室さんに返さなきゃ！」



「はっ！！？？」



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スポッなんて音がするんじゃないかってくらい



いとも簡単に外されたそれを



忙しいみたいだし私から返しておいて欲しいなんて頼まれる。



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「この指輪のおかげでお見合い話もなくなって...本当に助かりました！！」



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