66．公安の刑事恋物語 (告白) ページ31
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「...しおらしいこと言わないで下さい、不吉ですよ」
「酷い言い草だな」
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人使いも運転も荒いし怒ると怖いしやることは破天荒。
だけど、これほど国を守るために突っ走る男を知らない。
職務のために寝る間を惜しまず努力を惜しまず
持てる力の全てを出し切って
だから自分にも部下にも厳しくて
部下の命を背負って立つ背中が頼もしいのだ。
きっと他の誰についても、こんな気持ちは味わえない。
何気ない日常が...歩く人々の笑顔が。
こんなにも愛おしく思える、そんな気持ちは。
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「このままずっと降谷さんの下だった場合の人生プラン、割と真面目に見据えてるんですから。
一足飛びに遠くに行かれても困ります」
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私の言葉に一瞬、面食らったように目を瞬かせて
すぐにその表情を笑みに変えて、正面に向き直る。
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「では部下もこう言ってくれていることですし、これで失礼します。
行くぞ、A」
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これ以上ないくらい美しい角度で敬礼した降谷さんは
私を促して、軽い足取りで重厚な扉を開ける。
背後ではお偉いさんが撃沈しているけどお構いなしだ。
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「......意外だったな」
「それはこっちのセリフです」
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警察庁に向かいながら言われる。
病院に戻るつもりはないらしい。
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「まだまだ手の掛かる部下ばかりだからな」
「"かわいい"が抜けてますよ」
「はは。後悔するなよ」
「別にフラれたからって辞めるとかありませんし、だったらさっきの時点で辞職を申し出てますから」
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そう言って会議室のドアを開ければ
ホワイトボードの前に風見さん達が集まっている。
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「はぁ？」
「公私混同はしませんってそのまま意味ですよ...って、」
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彼らに声をかけようと一歩、踏み出した足は
私の腕を掴んだ降谷さんに止められた。
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「どうやら俺は言葉が足りないらしい」
「何を今更、」
「俺みたいな厄介な男に捕まったことを後悔するなと言ったんだ」
「......は？」
「それと、いつまでも俺の下でいられると思うな」
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いずれお前には俺の隣を歩んでもらうつもりだ。
口角を斜めに上げた降谷さんは自信満々に言い放って
颯爽と風見さん達のところに合流していった。
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「何それ...もっと実力をつけろって言いたいの？」
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未桜 - 本当大好きですこれドタイプです……。テーマ一本釣りされて参りました。ストーリーも自然だし、キャラクターの魅力がとても引き出されていました! トリップした事に現実味のある主人公へかなり感情移入してしまいました。本当に素敵な作品をありがとうございました! (2021年12月22日 0時) (
レス) @page36 id: 22cb640d25 (このIDを非表示/違反報告)
キャラメル(プロフ) - 最っ高です！！！大好きな作品の1つになりました！これからも頑張ってくださいね(^^♪応援してます！ (2020年6月8日 15時) (レス) id: b8ac5a9a04 (このIDを非表示/違反報告)
美咲(プロフ) - 最高… (2019年12月14日 17時) (レス) id: f6fdf86c66 (このIDを非表示/違反報告)
神と名乗る凡人 - 最高ですね！これで読むの２回目のなるんですが何回読んでも感動します。上から出申し訳ないんですが、書き方も本当にプロで出せるような文章ですごく引き込まれました。これからも頑張ってください！応援してます。ありがとうございました！！ (2019年8月31日 2時) (レス) id: 5e8845cf1b (このIDを非表示/違反報告)
華蓮(プロフ) - 感動しました！！降谷零という人物が更に好きになりました！！話を読んでいて、表現の仕方？がすごく好きです、読んでいて面白かったし、キュンキュンしました！！これからも頑張って下さい！！ (2019年4月30日 1時) (レス) id: 28b0b44997 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ももこ
| 作成日時：2019年3月8日 16時
