顔の良さなら負けない女【ブルーロック】【呪術廻戦】

顔の良さなら負けない女47 ページ49

「A！！！」



「あﾞ〜っクソっ！！！痛ってぇ！！！！」



雨の様に多く降る攻撃を受けた私は足、腕、手、背中、一番深く刺さったのは腹とそれぞれにダメージを与えられる


その時のミヒャエルの顔は物凄く悲しそうだった
泣きそうで、ちょっと怒ってて、心配の色も混じってて



「下がってろミヒャエル。
直ぐに留めをさす」



呪力を吸い取られて気絶してしまったミヒャエルに自分の呪力を流しながらまた呪霊と相対する




今のが一番大きく呪力を代償とした攻撃だったのか、まぁどうでもいいが明らかに呪霊は弱っている


………………こりゃあ領域展開なんてもうできねぇだろ



隙をついて留めの一撃をお見舞いしてやったのはいいのだが、どうにもこうにも出血が多すぎる



「(………血の量ヤバ…止血止血、
補助監督さんには朝連絡とかした方がいいから、できるだけ後処理は私がやろう)」



ダラダラと、止血できるとこはしたもののどうしても傷口から血が滲んで来る


一年生の手当と、ミヒャエルの失った呪力の補助をしなければならない為、ミヒャエルをおんぶして起こさない程度に走って旅館へ戻った



自分の術式に付与された治癒能力、それは術式で傷つけた所は私の意思で直せるという物だ


便利かもしれないがゆっくり考えて見ろ、人に使う場合どうなると思う？

勿論、傷は綺麗になるさ！だが綺麗になる前が問題だ

一度人を抉らないといけないんだぞ？
自分自身にするならそれ程気合で直せば良い
だが今回は一年生の手当、

かなりの痛みを伴わせたくはない


この治療を成功させるには、痛みに気づかない程ゆっくりと、私の術式を肉体に浸透させる事が大事
麻酔なんて今この場に無い、だから今回は集中力と体力勝負になるのだ



私は自分の怪我を忘れて治療に没頭した
無理矢理傷口を縛り、後から直せば良いと言い聞かせ痛みを無視し治療へ意識を向かせる



終わる頃には朝方になりそうだった
三人共無事に手当を終えて今度はミヒャエルの失った呪力の補助へと向かう

そしてまたそれを直ぐに終え、最後は自分の怪我の治療へと差し掛かった

だがここで一つ問題ができた


それは私の呪力が尽きてしまったのだ


長時間の呪力の出力を上げていた為、放散してほぼ無くなってしまった。


取り敢えず目立つ軽い腕の傷は呪力を尽きるまで直し、腹の傷だけが残り、そこだけ丁寧に消毒と止血をした私は眠りについた

顔の良さなら負けない女48→←顔の良さなら負けない女46

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す