唯一の刀剣女士姫鶴一文字はみんなのものです【刀剣乱舞】

にじゅういち(薬研side) ページ22

最近の姫さんは無理をしすぎだ。


自分のことよりも相手のことばかりでなんでもそつなくこなす。


だから俺を含めこの本丸の全員姫さんに頼り過ぎていた。


そのせいで滅多に身体を壊すことのない姫さんが風邪をひいてしまった。


普段ならすることのないミスをしていたんだ


もっと早く気付けたはず


目の前で少し苦しそうに眠っている姫鶴をみてそう思った。



『…ん…』

薬研「お、起きたか」

『やげん…？』



にしても、


そんな顔で見つめるのは


いくらなんでも反則だろ…



『どのくらい寝ていましたか…？』

薬研「んーまぁもうすぐ夕餉の時間だな」

『え…』



きっと責任感の強い姫さんのことだ


なにもしないで寝ているだけだなんて、と自分を責めるだろう


案の定布団から飛びでようとする姫鶴。


熱を確認しまだ熱い、


そういうとぷくっと頰を膨らませ


こちらを睨みつけてくる。


そんな姿も可愛らしい


なんて俺は本当に重症らしい…



薬研「そんな睨むなって。可愛い顔が台無しだぞ」

『私は真面目に…！』

薬研「わかってる、何ももう一回寝ろって言ってるわけじゃないんだ」

『ですが…』

薬研「みんなに風邪をうつしたくないだろ？」

『ぅ…』



脅すような形ですまないな。


でも姫さんの性格からしてこうでも言わないと聞いてくれないだろう？


俺の一言にハッとした顔をしたかと思えば


うなだれる姫鶴を見て罪悪感が湧きつつも聴いてくれたことに一安心する。





そんな安心も束の間…



主「姫鶴ぅー！！！」



おいおいマジか


面倒なことになりそうだな…

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