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事実 ページ6

「…どうかした?」



その声で我にかえり、慌ててお礼を言う。



「っあ、ありがとうございました!」



その様子を見て、少し驚いてからクスクスと笑ったサクヤ様。

二人に背を向け、目の前の扉を開けて、くぐった。



.



.



どさっ、と床に落とされた。

足…つかヒザァ…。痛い。

なんか肌寒いな、と思いつつ自分の服を見ると、長袖から半袖…?

違う、七分丈のゆるゆる白パーカーになっていた。

鎖骨見えてるやん。寒いわけだよ。

周りを見ると、心配そうにこっちを見ている真昼と目があった。



「…どうしたんだよ、そんな変なもの見るみたいに…」


「いや、だって…その羽なんだよ…」



羽ェ…?



「いや、そんなものあるわけねえじゃん。

人間なんだ…し…?」



後ろに大きい影があるのに気がついた。

え、いや嘘だろ。マジの方?

真っ黒い羽が生えていた。背中から。

しかもご丁寧に羽の生えてるところに穴が開いてやがる。



「…くっそ、あの神め…!

変な質問させられた上に首絞められて、その上に人外にするだと…?

…事実が多すぎる…」



堕天使になっちゃった系?いや、何系だよ。

そもそもこれしまえんのか?



「…お前、堕天使になってしまったのか…!」


「いや、普通に違いますよリヒトさん。

普通の人間だったの貴方もご存知でしょう」



リヒトさんにツッコミをして、近くの魔法陣を見る。

中心に琴葉が横たわっていた。

脈拍を確認してみると、規則的なリズムが伝わってきたので生き返ったんだと知る。



「…強制的に起こすか」


「静かに寝かせとかないのか!?」


「聞きたいことあるから強制的に起こす。

今少し混乱してて、少しキレてるんだ」



今感情的に動いたら、こいつの首を絞めてしまいそうだ。



「どうしようもなくて、泣いた。


そうして、また会いたいなって思った。


何も聞こえやしない、この愛は。


独りぼっちで、君を探したんだ。


【操作魔法】【哀を伝える】」



琴葉が、目を覚ました。

そして、あれ!?生きてる!?と言った。

こっちに気付いて、私の名前を呼んだ。

私は、琴葉の目の前に来て、そうして。


襟をつかんで持ち上げた。



「…!?何してっ、」


「素直に正直に迅速に答えろ。

お前は、姫名にいじめられていなかった。

お前は、私が可哀想だ、哀れだ、惨めだと思って友達になった。

是か否か答えろ」


「待っ、」


「答えろ」



苦しそうだったが、気にならなかった。

一瞬、→←脅迫概念


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作者名:リリムゥ | 作成日時:2018年5月13日 17時

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