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奇跡 ページ40

「ねえ」



ひえ…。

待ってこれから私何されんの。

は?くっそ怖いんだけど。



「城田君と付き合ってるらしいね」



えっ、あっ、うん。

だが、誰にも言ってないはずだ。

琴葉も誰かに言えるほどそんな仲いい奴いねえし…。

まあ、誰が喋ったかぐらい、もうわかってる。



「正直、貴方じゃ釣り合わないと思うの」



いや、私だって釣り合うとは思ってねえよ。

元々“推し尊い。は?もう可愛すぎだろ”の私が推しと付き合えてんのはもう奇跡だよ。



「だから、別れてくれないかな」



あっ、結構直球!

あー、だけど…断ったら何されるか知れたもんじゃねえ…。

その時、教室のドアが開いた。



「あー!もう卓球部の大智本当嫌いだ!

くっそ、部活やめてえなら誰にも言うなよ!

…って、あれ?ごめんなさい、お取り込み中?

ってかA!お前見つけた!」



騒がしい奴が来た。

…え、マジかよ。



「うわあああ、さんきゅ、奈良!奈良幕府!」


「おまっ、中学のあだ名言うんじゃねえよ!

卓球部入れ!」


「そうやって部活誘うところも変わってねえ!

よっしゃ帰る!今度奢る!」


「あ、じゃあ一緒に帰ろうぜ!部活休み!」



奈良幕府本当にありがとう。

私よりチビのくせに頼りになる!

急いで空き教室から出て、廊下に置いておいたカバンを持って玄関に向かった。



「あー!A!遅いよ…って奈良!」


「おお!琴葉!あの日以来…だな」


「奈良に助けられたから奢って帰る」


「それなら、何があったのかを教えてくれ」


「…んー、了解」



モックへ移動。

爽健美茶にした。あ、ポテト美味しい。



「…奈良、お前何気に高いやつ頼むんじゃねえよ…」


「奢ってくれんだからいいじゃんか!

ってかお前のクラス何かあったの?」


「あー…問題起こした」


「はー?誰が?お前じゃないだろうけどな!」


「いや、私が」



ん”っ、と喉を詰まらせたようだ。



「…んで、何があったのか伝えると…。

まず、魔法で日を飛ばした。

皆の日にちの感覚はそのままで。

で、次に神様を憑依させた。

商業の神…っつったらいいかな。

後はその人に任せて私はテストした。終わり」


「待て待て待て待て。魔法!?はあ!?」



…ああ、正常な人間がここにいたね。

さらっと理解してくれたらそれでいいよ、と言うと、返事になってない返事が返ってきた。

ポテトを一本ずつ食べていると、頬をつねられた。

痛い。地味に痛い。

えっ。→←アイデンティティ


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ラッキーナンバー

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作者名:リリムゥ | 作成日時:2018年5月13日 17時

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