兄弟? ページ6
「剣心!おかえりなさい!!」
「今戻ったでござるよ」
「あら?」
神谷道場に到着すると出迎えたのは道着姿の可愛らしい笑顔の少女。隣に立っている翡翠気付くと首を傾げて剣心を見やる。
「拙者の元同士で兄弟の様な存在でござるよ」
『A翡翠です、宜しくお嬢さん』
「私は神谷薫、この道場の師範代をしてるの!よろしく、翡翠さん!」
彼女からの視線を受けて簡潔な紹介をすると薫と翡翠は漸く互いに名乗り握手を交わし笑みを浮かべる。その様子を見ていた剣心もまた笑顔で嬉しそうにしている。
「薫殿。拙者茶の用意をする故、部屋への案内を頼んでも良いでござるか?」
「勿論よ!あ、棚にかすていらが有るからそれも一緒に食べましょ!」
『…何か聞きたそうですね、薫さん』
剣心の部屋へ向かうさ中に彼女の表情から質問がある事を汲み取って薄く笑みを浮かべると『答えられる事なら答えますよ』と告げると驚いた表情の薫に思わず喉を鳴らして笑いだす。
「えっと、兄弟みたいなって言ってたけど幾つなのかなって…」
『29、剣心の一つ上になるかな』
「っっ!!!???」
予想外な返事に驚く事を隠せずに大きな声で叫ぶ薫にくつくつと喉を鳴らして笑う翡翠は『幾つだと思ってた?』と問うも未だ衝撃を受けている薫から返答は来ずその代わり近づいてくる気配の方を向き苦笑いする。
「おろ?何故部屋に入ってないでござるか?」
『幾つかと聞かれたから答えたらお嬢さんが固まってしまったんだよ』
「あぁ…とりあえず部屋に入るでござるよ」
説明すると苦笑いしつつも納得した様子で正気に戻るのに時間がかかるだろうと予想して剣心は部屋へと入っていく、その場に立たせたまま放置するのも忍びないと思った翡翠は薫を軽々と横抱きにして部屋へと入ってくる。
「…お主のそういう所は健在でござるな…」
『ん?風邪引いたら大変だろう』
「それはそうでござるが…(相変わらず
『それで?要件が一応有るんだろ?』
薫を壁際に寝かせてから剣心と向かい合う様に座ると深緑の瞳が菫色を捉えると「相変わらずの洞察力でござるな」と苦笑いしている。
「拙者、一人で流浪の旅に出てからというもの眠る事が出来ず困っているでござるよ」
『それは私もだ、相棒が居ないという事は大きいんだな』
冗談半分で剣心の耳元で『一緒に寝るか?』と艶を含む声色で問うと顔を真っ赤にして固まった。
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Moon(プロフ) - こんにちは(*ˊᵕˋ*)コメント失礼します🙇♀️めっちゃこの物語良き過ぎます(๑•̀ㅂ•́)و✧更新されるのを楽しみにしています(*^^*)🎵𓈒𓏸 (5月19日 23時) (レス) @page34 id: b2ea47ad96 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みはる | 作成日時:2021年2月28日 23時