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今日も世界一かわいいな私
白のハンドバッグを手に取って待ち合わせ場所の駅に向かう。
女の子がかわいくなりたいと思う理由なんて人それぞれだ、私は好きな人にかわいいと思われたい。
そのために日々頑張って仕事して、稼いだお金で新しい服やコスメを買ったりエステに通って自分を磨く。これはかなり一般的で至極普通だと思う。
そんなこんなで今日はデート。駅に着きスマホを見ると【もうすぐ着くー、あと2駅くらい】の文字。今は待ち合わせ時間の5分前、遅刻するかもという可能性を踏まえた実に彼らしい文面。
「あの、すいません」
「おねえさんかわいいね」
はぁ、やれやれ…きれいな花には必然的にたくさんの虫がやってくるものだ。まあこれはやはり見た目で派手な虫媒花に属するものの話だけ。害虫なんてそんなの手当たり次第だろう。
「どうも」
「つれないじゃん、もしかして待ち合わせブッチされた？」
「俺らと飯でも行こうぜ」
こちらが目を合わせなくとも話しかけてくるそのメンタル、むしろ羨ましいとすら思うな。うちの殺虫剤、、及びプリンスは何をしてるんだ。
「……」
「あれ、おねえさん聞こえてるー？？」
こういうのは無視が1番、最初に反応してしまったことを今更ながらに後悔する。
A絡まれてる
A最悪なんですけど
早くこい、という文を打つ前に肩にずんと何かが乗っかる。
「相手の子に連絡？」
「ちょっと、見ないでもらえますか」
「どうせ来ないって、君ずっと待ってんじゃん」
私の肩に手を置いてあろうことか携帯の画面を覗こうとしてくるなんて、しかも肩に手を置かれてもう本当に最悪だ。というかずっと待ってるったって今で5分くらいしか経ってない。いつから見てるか知らんが適当言うな。
「ねぇ」
その声が聞こえた瞬間、肩に乗っていた不快な重みが瞬時に消えた。その際に「わっ」と乗せてた方の声がして後ろを振り返るとそこには待ち人の姿が。
「けん！」
白馬は無理でも fkr ページ3
．
おろしたての水色のワンピース、ちょっとヒールがある白いパンプス、ゆれるパールのイヤリング、緩く巻いた髪。
鏡に映る自分を見て思う。
白のハンドバッグを手に取って待ち合わせ場所の駅に向かう。
女の子がかわいくなりたいと思う理由なんて人それぞれだ、私は好きな人にかわいいと思われたい。
そのために日々頑張って仕事して、稼いだお金で新しい服やコスメを買ったりエステに通って自分を磨く。これはかなり一般的で至極普通だと思う。
そんなこんなで今日はデート。駅に着きスマホを見ると【もうすぐ着くー、あと2駅くらい】の文字。今は待ち合わせ時間の5分前、遅刻するかもという可能性を踏まえた実に彼らしい文面。
「あの、すいません」
「おねえさんかわいいね」
はぁ、やれやれ…きれいな花には必然的にたくさんの虫がやってくるものだ。まあこれはやはり見た目で派手な虫媒花に属するものの話だけ。害虫なんてそんなの手当たり次第だろう。
「どうも」
「つれないじゃん、もしかして待ち合わせブッチされた？」
「俺らと飯でも行こうぜ」
こちらが目を合わせなくとも話しかけてくるそのメンタル、むしろ羨ましいとすら思うな。うちの殺虫剤、、及びプリンスは何をしてるんだ。
「……」
「あれ、おねえさん聞こえてるー？？」
こういうのは無視が1番、最初に反応してしまったことを今更ながらに後悔する。
A絡まれてる
A最悪なんですけど
早くこい、という文を打つ前に肩にずんと何かが乗っかる。
「相手の子に連絡？」
「ちょっと、見ないでもらえますか」
「どうせ来ないって、君ずっと待ってんじゃん」
私の肩に手を置いてあろうことか携帯の画面を覗こうとしてくるなんて、しかも肩に手を置かれてもう本当に最悪だ。というかずっと待ってるったって今で5分くらいしか経ってない。いつから見てるか知らんが適当言うな。
「ねぇ」
その声が聞こえた瞬間、肩に乗っていた不快な重みが瞬時に消えた。その際に「わっ」と乗せてた方の声がして後ろを振り返るとそこには待ち人の姿が。
「けん！」
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作者名：あまさく | 作成日時：2023年11月8日 20時
