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俺たちの出会いは至って普通、大学のインカレサークルで出会い最初は友達としてだんだん仲良くなっていった。
卒業した後もちょくちょく連絡はとって2人で出かけたりもした。俺と出会う前からから海が好きな彼女は卒業後、水族館の飼育員さんになって俺もたまに遊びに行った。
その時にはもう好きになってて通算5回目のデートの時に告白したらOKをもらえた。
A的には友達としか思われてないから遊んでくれてると思ってたらしい。
そんなことないという俺に、はにかむ表情を見せたAがすごくかわいかったのを今でも鮮明に覚えている。
映画を真剣に見ている彼女を盗み見る。付き合いはじめてから何年も経ったが今日みたいにお互い穏やかに過ごす日は数えれるくらいしかない。
喧嘩もたくさんしたし別れの危機もあったけど、俺にはA以外考えられなくて、もし彼女がいなくなってしまったらって考えると情けなく泣いてしまいそうになる。
「…拓司？」
「っ、なんでもない」
俺の視線に気づいた彼女がこちらを見る。俺はまた恥ずかしくなって、ふいっ、と顔を逸らしたら、
「ふふっ」
と笑う声が聞こえた。
「…なに笑ってんの」
「いや、私って愛されてんなあって」
ああ、違いないさ。俺にとって1番の拷問は間違いなくクイズとAを天秤にかけられること。
「そうだけど」
「あははっ」
「笑うなよ…」
「ごめんごめん、、私も好きだよ」
「ん」
俺はマグをテーブルに置いて彼女の空いてる手を取った。そのまま何事もなかったかのように画面に向き直ればまた隣から笑った声が聞こえた気がするが無視だ。
ロマンチックな映画みたいな出会いだったら、きっと俺たちは普通の恋を知ることなく互いがもっと煌めいて見えたのかも。まあそんな夢物語にもならないことを考えてもどうでもいい。
いつまでも一緒に笑ってよう、行方をくらまさなくてもいいように
俺だけのLADY
『LADY』
白馬は無理でも fkr→←レディー = ハニー = ベイビー izw
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作者名：あまさく | 作成日時：2023年11月8日 20時
