祝福24 ページ25
『・・・みんな・・・・』
壁をぶち破って入ってきたのは太宰さんを初めとした探偵社とポートマフィアのみなさんだった。
どうしよう。
もしかしたら見られたかもしれない。
私が座に入ろうとしているところを、
いや、きっと見られた。
探偵社なのに敵組織に懐柔されるなんて───────
私は探偵社失格だ。
クビになるんだろうな、
当たり前だよ。
悪役に懐柔される正義の味方とか最悪すぎ、
これで、探偵社ともさよならか、
裏切り者を置いてくれるほど探偵社は甘くないだろう、
これで───────
終わりだ。
自分を変えたくて、
少しでも変わりたくて、
親の反対を押し切って入社した探偵社。
でも意味は見いだせなくて─────
別にいいか、
太宰「Aちゃんは、座には入らないよ。」
ジョーカー「それはどうかな?でも探偵社にも居られないだろうな、この子は。
探偵社を裏切る寸前だったんだぞ。」
太宰「・・・・Aちゃんは、どうしたいの?」
向こうから突き放されるくらいなら・・・
『・・・私は!
探偵社のことなんて!
嫌いです!
大嫌い!』
これでいい。
みんなハッピーエンドだ。
特別に固執してた訳じゃない。
どうでもいい。
どうでも─────────────
鏡花「嘘をつかないで」
『嘘なんかじゃないよ。
偽善者の集まり。
日々異能という権力を振りかざして威張って横浜を我がもののように歩いて、
馬鹿らしい。
大嫌い・・・だいっきらい!』
鏡花「私に菜月さんの気持ちは分からない。
でも私は知ってる。」
『・・・何を知ってるって言うの、』
鏡花「・・・本当に嫌ってる人の悪口を言う時、人は泣きながらは言えない。」
え?
私の頬を何か生暖かいものがつたっていた。
それは涙だった。
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作者名:甘宮様 | 作成日時:2024年2月4日 19時