祝福23 ページ24
『・・・・なんでですか?』
私は探偵社員。
普通ならここで即断るべきだ。
分かっていたけど。
聞いた。
ジョーカー「私には分かるさ菜月Aよ。貴様はこちら側の人間だ。
お前は人助けなんてむいてない。
かといってマフィアのようにヨコハマを守る仕事も向いていない。
だから座に入れ。」
『私は・・・・・・』
ジョーカー「・・・ひと目見た時思ったんだ。
なんでこの子は探偵社にいる?と。」
『・・・・・』
ジョーカー「いつも演技でヘラヘラして誤魔化して、
菜月Aという自分を演じて、
誰とも真の意味で仲良くできない。
他の奴らと違ってなんの信念もなく流されるままに流されるだけの人間がなぜ、とね。」
その通りだ。
本当にその通りだ。
私の中の悪魔が囁いた。
別にいいんじゃないか?
そろそろ自分に正直になれよ
・・・五月蝿い
五月蝿い。
ジョーカー「辛かったね、今まで、探偵社で別に人助けをしたい訳でもないのに人助けをして、私なら君の孤独を分かってあげられる。
私の所に来い、菜月A。」
『私は・・・・・・・』
私の事を理解してくれる人がいる・・・?
家族も分かってくれなかった私のことを、
私は、どうすればいいの?
誰か教えて、
分かんないよ・・・
『私を
認めてくれるの?』
ジョーカー「あぁ、私なら君を分かってあげられるよ。」
ジョーカーは鎖を外し私をおりから出した。
そして私に手を差し伸べる。
ジョーカー「こちらに来い、菜月A。」
『・・・・・・』
次の瞬間ジョーカーの真横の壁から”止まれ”の標識が突っ込んできた。
看板は壁を貫通しこちらにやってくる。
ジョーカーはひらりとそれを交わし笑みを浮かべた。
太宰「随分熱烈な歓迎だね〜、我らがAちゃんに〜」
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作者名:甘宮様 | 作成日時:2024年2月4日 19時