第28話 ページ29
「てめぇは確か特待生の・・・花宮ハルか?」
ハル「・・・そうです。」
「ちょーどいいわぁ、俺たちゃお前も気に入らねぇんだよ。」
ハル「・・・なんで、この子に暴力をふろうとしていたんですか?」
ハルは後ろで静かに不良を睨みつける少女をチラ見する。
先程体育館で人の波に飲まれ疲れてしまったので体育館の水道をのんで落ち着いていたら声が聞こえてきたのだ。
それは少女と不良の上級生が喧嘩している声だった。
ハルが駆けつけた時少女は首根っこを不良に掴まれ今にも殴られそうな状況であった。
だから慌てて飛び出し少女を庇っているのだが・・・
「あぁん?そりゃそいつが俺らに喧嘩売って来たからに決まってんだろ?」
ハル「・・・暴力はよくないです!」
ハルは恐怖からしまっていた喉を奮い立たせやっと思いでそう口にした。
「あ”ぁ?てめぇ庶民の分際で俺たちに楯突く気かぁ?」
庶民。
その言葉を聞いてハルは胃がキリキリと痛むのを感じた。
幼い頃からこの階級社会の世の中で嫌という程言われてきた言葉だ。
「確かこいつ校長に色目使って入ったんだろぉ?顔だけはいいしなぁ」
ハル「そんなことしてません!私はちゃんと自分の実力で入ったんです!」
「生意気だなこいつ・・・」
ハル「あなた達2年生ですよね?新入生に暴力なんて・・・!恥ずかしくないんですか?」
「てめぇ!!生意気な口聞いてんじゃねぇよ!」
不良の気に触ってしまったらしい。
不良がハルの頬に向かって拳を振り上げるのが見えた。
ハルが避けたら後ろの少女に当たってしまう。
心優しいハルは自分で受けようと目をつぶった。
1秒
2秒
3秒
・・・・が、いつまでたっても衝撃はこなかった。
不思議に思ったハルは恐る恐る目を開ける。
最初に見えたのは、
美しい白髪の少女が赤くなった頬を抑え「いった・・・この馬鹿力がよぉ・・・」と呟く姿だった。
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山本ル腐る(プロフ) - 甘色様さん» 私も文ス ト関連の夢小説を書いているのですが、良かったら合作しませんか?? (2月18日 14時) (レス) id: 8136df97a8 (このIDを非表示/違反報告)
甘色様(プロフ) - 山本ル腐るさん» ありがとうございます!泣めっちゃうれしいです! (2月1日 21時) (レス) id: 236baa30bf (このIDを非表示/違反報告)
山本ル腐る(プロフ) - すごいいい作品だ……めっちゃ好き(๑♡∀♡๑) (2月1日 21時) (レス) @page12 id: 8136df97a8 (このIDを非表示/違反報告)
甘色様(プロフ) - くまのんさん» ありがとうございます!嬉しい! (1月30日 18時) (レス) id: 236baa30bf (このIDを非表示/違反報告)
くまのん - 超好みです!毎日更新楽しみにしてます!!! (1月30日 17時) (レス) id: d0f6523921 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:甘宮様 | 作成日時:2024年1月15日 17時