第18話 甘色 ページ19
さて、今から私たちは誘拐犯のアジトにカチコミに行く。
こう聞くと悪者サイド我々やな、とかどうでもいいことをぼんやりと考える。
GPSによると犯人は先程の現場からそこそこ離れた路地裏のビルにいるらしい。
もう既に使われていないいわゆる廃ビルというやつだ。
おそらく誰も来ないので都合がいいに違いない。
そして何故か5人になったAと愉快な仲間たち(ネーミングは私)が立てた作戦は単純だ。
正面突破。
これだ。
最近は人身売買とか様々な可能性があり事態は刻一刻を争う。
女の子の安全のためにもうじうじと作戦をたてている時間など存在しないのだ。
私達は異能者。
仮に敵の異能がものすごかったとしてもこちらには犯罪者予備軍である異能無効化の異能を持つ太宰さんがいる。
太宰さんが無効化している間に犯罪者予備軍第2号のチビとみんなの天使敦君が敵を黙らす。
ん?
私は?
応援☆
ごめんなさいすみません嘘です調子徳将したやめて!トマト投げないで!
…………コホン
私は隙を見て女の子の安全を確保する係だ。
私の異能都合いいしね、
万が一誘拐犯が女の子を人質にでもしたら私たちは身動きがとれなくなる。
それを防ぐ役割を持つので案外私の係は重要だったりする。
ということで現在私たちの目の前にはその廃ビルが、
私耳いいほう(まぁ夢主あるある適用しないから夢主とりあえず耳鼻科行け現象が適用されないのだが)だから聞こえる。
女の子の泣き声だ。
私は怒りがふつふつ湧いてくるのを感じた。
「Aちゃん、冷静にね」
太宰さんが真剣な顔で言った。
『分かってますよ、早く行きましょう』
さぁ、潜入開始だ。
当然廃ビルの入口には鍵がかかっている。
でも私の異能はどこでもドアだ(嘘ですごめんなさい)。
一人一人をビルの中にテレポートさせる。
周りには誰もいない。
おそらくほとんどの人員は女の子がいる部屋にいるのだろう。
「おい!?貴様らは何者だ!?ってなんだ!!!この!!チビ!!」
怒鳴り声。
見張りがいたらしい。気づかなかった。
中也さんが迷わず殴りかかる。
「うるせぇ黙れ高身長」
『完全に私情ですね』
それでいいのかポートマフィアよ。
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おにく(プロフ) - 青鯖と蛞蝓さん» ありがとうございます!カッコいいですよね、太宰さん! (3月21日 10時) (レス) id: 87b40d126e (このIDを非表示/違反報告)
青鯖と蛞蝓 - めちゃくちゃ面白いです!太宰さん最高……… (3月20日 11時) (レス) @page27 id: 09bc7e3967 (このIDを非表示/違反報告)
おにく(プロフ) - 名無し60099号さん» ありがとうございます!そう言ってもらえるとやる気出ますね〜。今後もよろしくお願いします! (3月13日 15時) (レス) id: 87b40d126e (このIDを非表示/違反報告)
名無し60099号(プロフ) - いつもひっそりと見させていただいてます!最初から面白さ全開でいつも更新を心待ちにしています!!今回も最高に面白かったですwww (3月13日 8時) (レス) @page25 id: 64f76c54cb (このIDを非表示/違反報告)
そこら辺の壁(プロフ) - 甘色様さん» えぇ!?そうなんですか!?ありがとうございます……!お互い頑張りましょ! (2月26日 21時) (レス) id: 09395bcd27 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:甘宮様 x他1人 | 作成日時:2024年2月25日 19時