夢図書館。【utit】

嫉妬深い。【skt】 ページ6

「ごめん…本当にごめんッ！」
「はぁ…もうええよ。そのかわり、次は俺が貰うからな」
手を合わせた私にため息をつく彼氏＿＿＿坂田優。
何に謝っているかというと、デート候補日に私が友達と遊ぶ約束をしてしまったからだ。
候補日ならいいじゃないか、そう思った人、考えが甘いです。
確かに、また少し先にデートをする事になったのだが、彼は中々のデレデレさん。思い通りにいかないことがあると、拗ねるのだ。
「Aの予定が俺の約束より先に決まってるの嫌や……」
と、この状態であります。
「坂田、ごめんね」
「別に怒っとらんよ」
そうは言っているものの、もっと早くに決めとくべきだった、との呟き。それが聞こえていないとでも？
多分その日は、坂田の愛され道具になるな。

「でさ、その猫ちゃんがね…」
「マジ？俺も今度連れてってよ」
「ダメや。A、俺との約束があるもんな。2人で遊ぶって言ったもんな」
仲良しのクラスメイト浦田君とこの前見つけた捨て猫の話をしただけでこれだ。
「それとは別の日だよ」
反抗したって無駄なことくらいわかってる。
「ダメや。しばらくは俺が、Aを占領するんや」

でも、私は知っている＿＿＿。

「坂田、好きだよ」
こう言うと、坂田は余裕な表情を出しながらも耳を真っ赤に染める。
「俺も……好きだよ」
きっと、言い始めの私も赤い。

嫉妬深い彼氏の扱い方は、私だけが知る簡単なお仕事です。

帰り道。【sm】→←いい奴。【urt】

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