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束縛。【srr】 ページ21

「彼方は彼女ができたらどうする?」

 クラスの男子が言った声が耳に届く。
 教室はしぃんと静かになって、みんなが……特に、女の子たちが耳を傾けた。



「んー。手錠をかけて、ベッドに繋いでおく」



 予想外の言葉に教室はさざめいた。

「お前束縛彼氏すぎね⁉︎」
「俺の友達とかの方が酷いよ。束縛してもよし、されてもよしらしいから」
「うっわ怖え」

 一ノ瀬君になら束縛されてもいいかも。
 それな!
 一生大事にされた〜い!

 そんな声が聞こえた。
 嘘だろマジかよ肉食すぎるだろ。

 私は当然のように、嫌だ。
 行動が制限される程、苦な事は無い。

 物心つく前から施設で育っていた私は、とにかく自由になれた事が嬉しかった。

 門限なんて無い。
 施設のルールだって無い。

 もちろん、大事にされたい。

 だけど、思いやりの無い愛は受け取りたく無い。
 そう思う。


「Aさん」

 その時間から、私は一ノ瀬彼方を煙たがっていた気がする。
 名前を呼ばれれば、顔を顰める。

『……何?』
「さっきの俺の質問コーナー聞いてた?」
『聞いてない』
「まぁ、いいけど。Aさん、どういう人が好き?」

『……一緒にいるのがたまらなく楽しくて、大事にしてくれる人』

「俺は、Aさんが好き」




 驚いた。
 学校一人気者のコイツが?
 無い無い無い。

「俺と付き合って?」

 だけど、そう笑う瞳に色が無くて、怖くて、出された手を取ってしまった。



『ねぇ、これ外してよ!』
「やだ」


 場所、一ノ瀬家。
 彼は一人暮らししているらしい。

 その清潔そうなベッドに私は固定された。



 どうしてコイツの手を取ってしまったのだろうか。



「えへへ、好き。愛してる」

 そう言って、口を塞がれた。
 何度も何度も。

 肺にある酸素が足りなくなってきた。

 胸板を叩いても、一呼吸空けるだけですぐにキスが降ってくる。



 ずっと一緒。
 ずっと愛してるよ。



 頭がふわふわして、目の前の事にしか思考が向かなくなってしまった。

 誰か、助けて____?











ーーーー

 もはやストーリーを書けるレベルじゃないのか、この内容。

反応集:嘘、吐いてみた。→←反応集:キスの後。



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絵鞠(プロフ) - 千海さん» リクエストありがとうございます。僕も沢山書けるし、ご希望に寄り添えるし、一石二鳥!ありがとうございます! (2022年3月27日 19時) (レス) id: b2d7297930 (このIDを非表示/違反報告)
千海(プロフ) - コメント失礼します。いろんな歌い手さんのお話が詰め込まれてて、すごく好きです!リクエスト等受け付けたりされていますか?されていたら、反応集みたいなので「抱きついてみた」お願いします!されていなかったらすみません。長文失礼致しました。 (2022年3月26日 18時) (レス) @page17 id: b4c51071c3 (このIDを非表示/違反報告)
絵鞠(プロフ) - ぴったり1’000hitになった瞬間を見れました。面白いですね嬉しいです。 (2022年3月20日 20時) (レス) id: b2d7297930 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:絵鞠 | 作成日時:2021年8月18日 15時

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