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◆
『おー、流石にもう始まってたか』
大ホールの扉を開けると、そこには新入生と既に召喚されたらしい使い魔たちが広がっていた。
邪魔する訳にも行かず、俺は扉の横の壁に寄りかかる。ここならまあ邪魔にならないだろう。
｢先生見て！俺の使い魔！どう！？｣
ふと、金髪の生徒に話しかけられる。腕には、パンクな雰囲気の猿が乗っかっていた。
『ほーう、クレバーモンキーかな？すげーイケてんじゃん』
｢でしょ〜！？｣
得意げに笑う少年と使い魔の猿を見て、俺も最初はこんな感じだったなぁ、と感傷に浸る。
『君たちにはまだ先だけど、いずれ使い魔にも名前付けてやる日が来るから、ちゃんと考えておくんだぞ〜』
｢マジで！？うわぁどうしよっかなぁ…｣
クレバーモンキーを見てうんうんうなり出した少年の後ろで、おお、と感嘆の声が上がる。
最初に見えたのは美しい白色の鱗の流線型。あのシルエットは確か、ゴルゴンスネークだ。
白鱗の彼を撫でているのは、あの日俺とイルマくんが運んだアスモデウスくん。元気そうだ。
流石は13冠の家系と言ったところだろうか。
召喚の儀を監督しているらしいカルエゴ先生も、関心したように見ている。
そうして順調に召喚の儀は続いていき＿＿ついに、イルマくんの番となった。
｢あ。あれって特待生だよね？｣
金髪の少年＿＿リードくんと言うらしい＿＿は、好奇の目でイルマくんを伺う。
『そうだねぇ』と何でもないように返答した俺も、傍から見れば興味津々に見えたことだろう。
誰もが、固唾を飲んで見守る。そりゃそうだ。
彼は入学式初日にして2つの伝説を作ったのだから。
1つは禁忌呪文を唱えたこと。
もう1つは、実技試験首位をプロ顔負けの見事なジャーマン・スープレックスで気絶させたこと。
この2つでも相当なことだが、俺は何となく、今回も彼は面白いことをしてくれるんじゃないか。そんな根拠もない期待を胸に抱いていた。
イルマくんが羊皮紙をロウソクにかざす＿＿
途端に、目も眩むような眩い光が魔法陣から照らされる！
｢えッ｣
｢はッ！？｣
イルマくんとカルエゴ先生の声が同時に聞こえる。何かあったのだろうか。
やがて、光が収まり魔法陣からずるりと出てきたのは＿＿
上半身だけのカルエゴ先生だった。
……
目を擦る。働きすぎで俺は疲れているのかもしれない。
……
やっぱり、魔法陣から出てきたのはカルエゴ先生だった。
◆
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ごぼろん(プロフ) - めちゃめちゃ面白かったです！！主人公の性格好きすぎるっ(笑) (4月20日 19時) (
レス) id: 8df60f87e3 (このIDを非表示/違反報告)
進撃のBAKA - ふぁあああ超よかったです、、、。 (3月4日 22時) (レス) @page29 id: c9bdcb4418 (このIDを非表示/違反報告)
白亜紀(プロフ) - 抹茶ねこ。さん» 抹茶ねこ。さんこんにちは！薬学いいですね！！貴重なご意見ありがとうございます〜！ (9月29日 19時) (レス) id: 307c896a12 (このIDを非表示/違反報告)
抹茶ねこ。 - こんにちは！非ログですが楽しく読んでます⸜(*ˊᗜˋ*)⸝ 担当教科、薬学とかどーでしょ!?(*´ ꒳ `*) (9月29日 17時) (レス) @page13 id: ab71a77d12 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：白亜紀 | 作成日時：2023年9月27日 16時
