〃 ページ14
◆
その後も講堂は数瞬、無音だった。やがてイルマくんが爆発しないことに講堂内の張り詰めた空気がぷっつりと切れ＿＿
＿＿講堂内に大きな歓声が湧き上がる！
『…はっ、ははは、ははは！！！』
笑いが込み上げてくる。それは愛想笑いでも苦笑いでもなんでもなく、心の底からの賞賛から来るものだった。
イルマくん。彼の臨時SDに任命された時は、本当に面倒なものを引き受けてしまったと思った。
しかし裏を返せば、彼はこんなにも面白くて命知らずな男だったとは！！！あんなに大人しそうな面をしておいて！！！！！
｢A先生…？｣
モモノキ先生が俺の顔を覗き込むが、笑いが収まらない。
『いやぁモモノキ先生も見ましたか！！彼、禁忌呪文読み切りましたよ！！！この大衆の前で！！！将来有望じゃないですか！！！！』
｢えぇ、でも問題では…？｣
『本当に素晴らしいな、理事長の孫は！！一時期はどうなるかと思ったけど、いやはや……』
＿＿自分で言うのも何だが、俺は典型的な悪魔みたいな人物である。
飽きが来るのは早いし、面白いものにしか興味は湧かない。
初めてイルマくんを見た時は、特にこれといった興味は持てなかった。
ただ変わった子供だな、ぐらいしか思わなかった。
思わなかったのに。
『最高の新入生が入ってきたもんだ…』
壇上ではダリ先生がイルマくんに駆け寄ってあれこれ言っている。その表情は、遠目から見ても楽しそうだった。
◆
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 81人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ごぼろん(プロフ) - めちゃめちゃ面白かったです！！主人公の性格好きすぎるっ(笑) (4月20日 19時) (
レス) id: 8df60f87e3 (このIDを非表示/違反報告)
進撃のBAKA - ふぁあああ超よかったです、、、。 (3月4日 22時) (レス) @page29 id: c9bdcb4418 (このIDを非表示/違反報告)
白亜紀(プロフ) - 抹茶ねこ。さん» 抹茶ねこ。さんこんにちは！薬学いいですね！！貴重なご意見ありがとうございます〜！ (9月29日 19時) (レス) id: 307c896a12 (このIDを非表示/違反報告)
抹茶ねこ。 - こんにちは！非ログですが楽しく読んでます⸜(*ˊᗜˋ*)⸝ 担当教科、薬学とかどーでしょ!?(*´ ꒳ `*) (9月29日 17時) (レス) @page13 id: ab71a77d12 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：白亜紀 | 作成日時：2023年9月27日 16時
