五奇人ともう1つの物語 (ページ20)

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誘拐！？ページ20

楓奏目線

柊楓奏、只今絶体絶命の危機に瀕しています。

事の発端は昨日の手紙かな？
あのあと結局1人で行くのは怖いので薫先輩とサボって甘い物を食べに行きました。
めちゃくちゃ美味しかったです...。

そこまではよかった...。
しかし、今日、気持ちを落ち着ける為に音楽室でピアノを弾いていると突然視界がくらんだ。
そして、僕の目を塞いだその人はパニックになってしまっている僕をそのまま引っ張ってどこかに連れてきた。
目隠しを外された僕がみたのは、何やら怪しげな魔法陣が書かれた部屋と、目の前にいるやたらとオーラのある5人。
そのうちの1人は同じクラスの逆先夏目くん。そして、真ん中にいるのは、かの有名な生徒会長、朔間零さん。
...って言うことは、ほかの3人は...。

...これ程詰んだという言葉が似合う状況に僕はこれからもう出会わないだろうと思う。

零「お前が柊楓奏くんか？本当に女の子みたいだな。俺は朔間零だ。それにしても、昨日はきちんと楓奏くんの靴箱に手紙入れたはずだったんだけど入ってなかった？」

怖い怖い。
自分が頼りなくガタガタ震えているのがよく分かる。
ここにいるほとんど全員が上級生であるという事実と、昨日手紙を受け取ったのに呼び出しに応じなかった事実が一気に僕を襲った。
そして何より人が周りにいない時に誘拐(？)されたってことは、めちゃくちゃ怒ってるってことなのではなかろうか...。

楓奏「うぅ、スバルくーん、佑樹くーん、竜臣くーん、凛月お兄ちゃーん、泉お兄ちゃーん、薫先輩、助けてぇぇぇ。」

圧に耐えきれず、泣きながら、今まで助けてくれると言った全ての人の名前を上げてみる。
僕が泣き始めてしまったことで他の人たちがオロオロし始める。

楓奏「みんな嘘つきだ...ｸﾞｽ、すぐ助けに来てくれるって言ったのに...ｸﾞｽ、嘘つきぃー！」

凛月「どうした？楓奏。」

泉「どこのどいつ？楓奏をいじめたのは？」

薫「ちょっと、2人とも早い...。置いてかないで。」

スバル「楓奏、大丈夫？」

佑樹「大丈夫か？」

竜臣「無事か？」

楓奏「みんなぁ！」

ちゃんとみんな来てくれたようだ。
っていうか、なぜ凛月お兄ちゃんと泉お兄ちゃんは武器を所持してるのだろうか？

...to be continued