真夜中のオカルト公務員−短編集3−

酔いどれ彼女＊セオ ページ10

sideセオ


…Aって酔うとこうなるんだな。


というのも、Aが宅飲みしようっていうからうち来たは良いけど珍しく酔っている。


というか悪酔い。


『う"ー…もう嫌だ…』


セオ｢呑みすぎだろ…ほら、水｣


『セオはなんでそんな美人で可愛いの…』


セオ｢嬉しくねえんだけど｣


にしてもなんでこいつこんなに悪酔いしてるんだ…？


『セオこないだまた他部署のお姉さんたちから可愛いとか可愛いとか可愛いって言われてた…』


可愛いしか言われてなくないか。嬉しくない。


『あんな彼氏が欲しいーとかギャップありそうで好きーとか言われてた…』


セオ｢んで？｣


『無理…』


会話が成立しないんだけど。


そしてそこでなぜ抱きつく。いや、良いけど。


むしろ普段からこんな感じで甘えてくれても良いけど。


セオ｢A、頼むから会話してくれ｣


『セオ実際ギャップあるし性格めちゃくちゃ良いしかっこいいし、ボクみたいな子供より色気のあるお姉さんの方が似合うし…』


セオ｢最後どうした？｣


『Aと付き合ってるらしいけどありえないとか私の方が似合うとか色々言われてたんだもん…事実だからなんも言えない』


セオ｢オレが好きなのはAだ｣


『知ってる…』←


セオ｢おう…｣


『セオは見た目中性的だけど中身割と男だし性格も男気あるとこ多いし人を大事にするし大人だし無理好き…』


酔って色っぽい状態で言われるとさすがに色々あれなんだけど。


酒で何かのスイッチが入ったのか涙目だし甘えたになってるし。


セオ｢オレは普段から色気振りまいてるより自分と居る時だけとかそういう方がいいけどな｣


『そういうものなの？』


セオ｢そういうものだな。というか色気振りまきすぎは下品だと思う｣


『それはわかる…』


オレはたまにこうやって甘えてきたり(自主規制)の時色気のあるAが可愛くて仕方ないわけだが。


セオ｢ま、Aが心配することはなんもねえけどな｣


『だってそのお姉さん達下品だけど美人でスタイル良いよ？』


貶すか褒めるかどっちかにしろ。


セオ｢Aは可愛い｣


『ブスではないのは知ってる…』


強かだな…


セオ｢けどまあオレはAと別れる気は無いし好きなのはAだからな｣


『好き…』


力強めながら抱きついてくるのが可愛い。顔が見れないのが残念だけど。


そんなことを思いながらAにキスした。


last:仙田さん

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