ここにいる2*セオ ページ4
sideセオ
Aから電話があったと思ったらなんかおかしい。
うちに来るって言ってるから迎えに行くことにした。
あのまま外歩かせたら事故りそうだったし。
歩いていたらAの家に着いたのでチャイムを鳴らす。
いや、鍵は持ってるけど。
中から足音がしてドアが開いた。
『ありがと』
セオ「顔酷いぞ!?」
叫んでしまうくらい憔悴した顔をしていた。
『顔が酷いのは元から』
…いや、Aはかなり可愛い顔をしていると思うけど。
家に戻ってとりあえず座らせる。
コーヒーが飲めない上に紅茶もストレートで飲めないからミルクティーにして出した。
『ありがと』
なんかぐったりしてて、顔色が悪い。
セオ「体調悪いのか?」
珍しくカップに口を付けない。
『そういうわけじゃないんだけどね』
苦笑いしながらもやっぱり元気が無い。
セオ「で、なにがあった?」
『世界一怖い夢を見た。起きて、汗も酷くて、心拍数も上がってて、呼吸も上手くできなくて。酷く喉が渇いているのに、だるさが邪魔をして、飲めなくて。部屋に自分の呼吸音と心音だけが聞こえて、吐き気がしてさ』
言葉がまとまらない状態でぽつぽつと話すAを見て、相当酷い夢だったんだと思った。
セオ「なんの夢を見たんだ?」
『セオが、居なくなる夢』
Aは泣き出した。
セオ「居なくならねえよ」
『っ、だって、あまりにリアルだったんだよ!?アナザーの研究してて、それでっ…』
膝の上に乗せて頭を撫でながら名前を呼ぶ。
セオ「A」
『っ、な、に…』
セオ「よく笑って、いつも楽しそうで、明るくて、皆から好かれてて、でも、強がりで、頭が良いからいろんなものを理解しちまって、たまに1人で泣く上に甘え下手な彼女を置いてけるわけないだろ。というか置いていきたくない」
『よくご存知で…』
セオ「ま、それだけよく見てるってこった」
ぐすぐす言いながら肩に顔をうめてるAを撫でる。
撫でればすり、と擦り寄ってくる。
というかぐりぐりと頭を押し付けてくる。
こういうところ猫っぽいよな。
いや、全体的にネコ科の雰囲気はあるけど。
『眠い…w』
セオ「オレも寝てないから寝るか。」
『…寝てなかったの?』
セオ「いや、資料漁ってて…そんな目で見るなよ…」
『体壊すよ』
セオ「Aがいるだろ?」
盛大なため息をもらった。
ちょっと落ち着いた…か?
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Kanavvv(プロフ) - こんばんは。楽しく読ませて頂きましたm(_ _)mリクエストさせて頂きたいです🙇♀️セオに甘えたい主人公が見たいです!よろしくお願いします🙇♀️ (2022年2月22日 0時) (レス) id: a942f64493 (このIDを非表示/違反報告)
鈴鹿(プロフ) - 唯さん» 了解です! (2019年7月25日 16時) (レス) id: 192524dd03 (このIDを非表示/違反報告)
唯 - 前にリクエストさせていただいのに、テーマの設定いれず、すみませんでした!テーマとして花火デートが読みたいです。よろしくお願いします。 (2019年7月21日 9時) (レス) id: 952973e454 (このIDを非表示/違反報告)
鈴鹿(プロフ) - 唯さん» てお楽しみいただけて何よです。ありがとうございます。仙田さんですね。テーマの設定もお願いします。詳しいことは前作の最後のページに書いてあるのでそちらをお読みください。よろしくお願いします。 (2019年7月14日 19時) (レス) id: 192524dd03 (このIDを非表示/違反報告)
唯 - 楽しく読ませて頂きました!オカルト公務員にはまっていて特に仙田さんが大好きです!リクエストできるなら、仙田さんでお願いします。 (2019年7月14日 12時) (レス) id: 3294f8d3d9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:鈴鹿 | 作成日時:2019年7月2日 17時