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6、入学式ぱにっく ページ6

××



  ───さ、これで入学式と寮分けは終わりかな?

  ───ふわぁ、やっとかったるい式が終わった。

  ───新入生の皆さん!この度は入学式おめでとうございます!

  ───それにしても学園長はどこに行っちゃったのかしら?

  ───職務放棄……

  ───腹でも痛めたんじゃないか?


扉の向こうから聞こえてくるいくつもの声に、ゴクリと息を飲んだ。そういえば入学式と言っていたし……きっと数百人以上はいるんだろう。無理ーー!!いっそ死んだ方がマシ〜〜!いやもう死んでるのかも私〜〜!HAHAHA!!ハ……ハハ……

「ほら、何をしているのですか!さっさと入ってください」

「どわっ!」

不審者に背中を押され、転がるようにその空間に足を踏み入れた。その瞬間───私は本当に別の世界に入ってしまったのだ。


「な、なあ、あいつ……女じゃね?」

「だよな……式典服も着てないし誰なんだ……?」

「学園長の愛人?」

「うわそんな趣味あんのかよ」

「そこ!丸聞こえですよ!!」


完全に公開処刑だった。
案の定、好奇の視線、ひそひそした声が向けられ、私はひたすら下を向く。もういやだ引きこもりたいよ〜〜うわーん、穴があったら引きこもらせてくれ〜〜

(……うん?っていうか『女』って……)

もしかして、と思って私は少しだけ顔を上げて周囲を見てみる。赤髪の青年、眼鏡をかけた青年、褐色肌の青年───そしてその周りにいる人間、全員が見事に男子だった。中性的な外見を持つ人もいるけど……でも……圧倒的に男子の数が多すぎる。


「本当に女性なのですか……?女性に見える男性とかではなくて?」


不審者が私の性別にこだわっていた理由───


(……もしかしてここ、男しかいない……?)


 あああああああああ!!

私は叫ぶ。勿論、心の中で。
そりゃ不審者も私の性別を気にするわけだよ!!

(……うそでしょそんな……)

周りに男子しかいないと思うと胸の高鳴りどころか吐き気すらしてきた。男子。それは飢えた野獣。私、意外と可愛いし、いつ襲われても可笑しくない。……可愛いと言われたことは人生において一度もないけど。親にすら言われたことないけど。


**

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柊あんず(プロフ) - 洸さん» コメント返信遅くなってしまい申し訳ありません…画力やばいですよね…表紙絵見るたびに惚れ惚れします…更新頑張りますね…!! (2022年5月5日 17時) (レス) id: 69139934db (このIDを非表示/違反報告)
- 待て待て待て待て画力チートか?画力高杉な?めちゃくちゃ綺麗じゃないっすか。話も素敵です!更新待機。 (2022年4月24日 16時) (レス) id: 2f1dccb094 (このIDを非表示/違反報告)
柊あんず(プロフ) - 櫻陽花さん» コメントありがとうございます!ただいま訂正させていただきました〜!ありがとうございます (2021年3月29日 15時) (レス) id: 69139934db (このIDを非表示/違反報告)
櫻陽花(プロフ) - 序盤の鉱山内での台詞ですが…5年ではなく10年だったと思います…… (2021年3月28日 21時) (レス) id: 07bd924354 (このIDを非表示/違反報告)
柊あんず(プロフ) - 鮎さん» コメントありがとうございます〜!襲いくる数々の理不尽…!耐えるんだ!多分、三章くらいではメンタルムッキムッキな女の子になっていると思いますね(遠目) はい、更新頑張ります…!! (2020年6月28日 1時) (レス) id: 30d83766f8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あんず | 作成日時:2020年5月30日 23時

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