28、ビーストとますたー ページ28
××
「んがっ！オレ様たちがとんでもねーバケモノと戦ってるときに……！」
「バケモノ？」
「モンスターが出てきたんすよ！」
「……詳しく話を聞かせてもらえますか？」
いきなり食いつきを見せた不審者にやなヤツたちはこれまであった壮大な経緯を語る。炭鉱に住み着いた謎の怪物、それを協力して倒し魔法石を手に入れた五人の勇者───！これだけだけ聞くとRPGみたいだ。
「お……おお……おおお……！お〜〜〜〜ん！感動しました！この私が学園長を務めて早ン十年……ナイトレイブンカレッジ生同士が手と手を取り合って敵に立ち向かい打ち勝つ日が来るなんて……」
おんおんと不審者は泣き声を上げる。
とはいえ、その素顔は仮面で隠されているから本当に泣いているのかは不明だ。なんなら真顔で泣き声を上げているだけかもしれない。
「私は今、猛烈に感動しています！
今回の件で確信しました！ユウくん、貴方には間違いなく猛獣使い的才能がある！そしてAさん、君は猛獣です！」
「も、猛獣使い！？」
「も、猛獣……！？」
大変だ。私は今、喧嘩を売られている！
「この学園の生徒たちはみな、闇の鏡に選ばれた優秀な魔法土の卵です！しかし、優秀がゆえにプライドが高く、我も強く他者と協力しようという考えを微塵も持たない個人主義かつ、自己中心的な者が多い」
(ろくな連中がいねぇじゃねえか)
「あなたたち二人は魔法が使えない。
ですが、魔法が使えないからこそ、魔法を使える者同士をこうして協力させることができた。ユウくん。貴方は間違いなくこの学園の未来に必要な人材となるでしょう！」
そして、と不審者の視線が私に向けられる。
「Aくん、今の話を聞くにあなたは常人離れした身体能力をお持ちだ。モンスターを片手でぶん殴るなんて、この学園の生徒でもそういないでしょう。貴女は正に猛獣そのものです！」
いくらなんでも失礼すぎる！
猛獣そのものなんて……本人は褒めているつもりなんだろうがそんなことを言われて喜ぶJKはいないんだよ！
「トラッポラくん。スペードくん。
ふたりの退学を免除するとともに───ユウくん。
あなたにはナイトレイブンカレッジの生徒として学園に通う資格を与えます！」
「ええっ……！？でも……魔法が使えないのに良いんですか……？」
「ええ。なんせ私、とびきり優しいので！
……ですが、ひとつだけ条件があります」
グリムくん、と不審者は謎生物の名前を呼んだ。
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柊あんず(プロフ) - 洸さん» コメント返信遅くなってしまい申し訳ありません…画力やばいですよね…表紙絵見るたびに惚れ惚れします…更新頑張りますね…！！ (2022年5月5日 17時) (
レス) id: 69139934db (このIDを非表示/違反報告)
洸 - 待て待て待て待て画力チートか？画力高杉な？めちゃくちゃ綺麗じゃないっすか。話も素敵です！更新待機。 (2022年4月24日 16時) (レス) id: 2f1dccb094 (このIDを非表示/違反報告)
柊あんず(プロフ) - 櫻陽花さん» コメントありがとうございます！ただいま訂正させていただきました〜！ありがとうございます (2021年3月29日 15時) (レス) id: 69139934db (このIDを非表示/違反報告)
櫻陽花(プロフ) - 序盤の鉱山内での台詞ですが…5年ではなく10年だったと思います…… (2021年3月28日 21時) (レス) id: 07bd924354 (このIDを非表示/違反報告)
柊あんず(プロフ) - 鮎さん» コメントありがとうございます〜！襲いくる数々の理不尽…！耐えるんだ！多分、三章くらいではメンタルムッキムッキな女の子になっていると思いますね(遠目) はい、更新頑張ります…！！ (2020年6月28日 1時) (レス) id: 30d83766f8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あんず
| 作成日時：2020年5月30日 23時
