20、故意ではなくあくしでんと ページ20
××
「っ……えっと、Aちゃん、怪我はない！？」
暫くフリーズしていた人間の男子がハッとした様子で私の元に駆け寄って来た。アナザーだったら死んでただろうけど幸い怪我はない。しかしこんなところを見られてしまった以上、か弱くて可愛いキャラでやっていくのは……
(……ああ……怪力ゴリラ女のキャラが定着してしまう……)
「───凄かった」
「え？」
「かっこよかった！なんだ今の……！
魔法じゃないよな！？名前を教えてくれないか！？」
「え……Aです……」
物凄い気迫に怯みながら名前を答えるとその男子は嬉しそうに笑った。そして「本当に痺れた！すげぇよA！」と繰り返す。良かった……のだろうか？まあ……反応がドン引きだったら泣いていたかもしれない。
「感動してるところ悪いけどこれどうすんだよ！！
こんなこと学園長に知られたら、」
「知られたら、なんですって？」
現れたのは、今一番現れて欲しくなかった人物だった。学園長こと不審者は「一体何をしているんですか！」と悲鳴に近い金切り声を上げる。
「石像に傷をつけただけでは飽き足らず、シャンデリアまで破壊するなんて……もう許せません！全員、即刻退学です！」
「ま、待ってください！シャンデリアを破壊したのはこのジュースとかいう奴と馬鹿力怪力女で……オレは関係ないっつーか……」
(こいつ、私のせいにする気かよ！？)
どこまでやなヤツなんだ……
寧ろ私も被害者なんですけど……まあ退学も何もここは男子校だしそもそもここの生徒じゃない私は痛くも痒くもないんですがね！しかし、真っ先に反論を唱えたのは人間の男子だった。
「Aちゃんはシャンデリアが落ちて来たから蹴っただけです！もしAちゃんが何もしなかったらシャンデリアの下敷きになって死んでた可能性も……」
「はい。彼女は無関係です。あの……許して頂けるなら弁償でも何でもしますからどうか……！」
「……このシャンデリアはただのシャンデリアではありません」
不審者は重い口調で語り出した。
曰く、あのシャンデリアは学園当時からずっと受け継がれていたもの。そして魔法道具の心臓とも呼べる(らしい)魔法石なるものが壊れてしまった(らしい)のでもうあのシャンデリアを直すことは不可能だと。
「……ちくしょう……何やってんだ俺は……母さんになんて言えば……」
「───そうだ。ひとつだけ。
ひとつだけ、シャンデリアを直す方法があるかもしれません」
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柊あんず(プロフ) - 洸さん» コメント返信遅くなってしまい申し訳ありません…画力やばいですよね…表紙絵見るたびに惚れ惚れします…更新頑張りますね…！！ (2022年5月5日 17時) (
レス) id: 69139934db (このIDを非表示/違反報告)
洸 - 待て待て待て待て画力チートか？画力高杉な？めちゃくちゃ綺麗じゃないっすか。話も素敵です！更新待機。 (2022年4月24日 16時) (レス) id: 2f1dccb094 (このIDを非表示/違反報告)
柊あんず(プロフ) - 櫻陽花さん» コメントありがとうございます！ただいま訂正させていただきました〜！ありがとうございます (2021年3月29日 15時) (レス) id: 69139934db (このIDを非表示/違反報告)
櫻陽花(プロフ) - 序盤の鉱山内での台詞ですが…5年ではなく10年だったと思います…… (2021年3月28日 21時) (レス) id: 07bd924354 (このIDを非表示/違反報告)
柊あんず(プロフ) - 鮎さん» コメントありがとうございます〜！襲いくる数々の理不尽…！耐えるんだ！多分、三章くらいではメンタルムッキムッキな女の子になっていると思いますね(遠目) はい、更新頑張ります…！！ (2020年6月28日 1時) (レス) id: 30d83766f8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あんず
| 作成日時：2020年5月30日 23時
