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＿＿
田噛side
？「見るなぁぁぁぁあ！！！！！」
誰かの悲鳴…いや、叫び声が聞こえた。
声の主は一発でわかる。
その声とともに建物が大きく揺れた。
「なんだ？」
珍しく胸騒ぎがした。
神影に何かあったのかと酷く焦った。
俺たちは死なないのにな。
「…」
神影が最後に入った扉に近づく。
そしてツルハシを握り締めゆっくりと開けた。
「…っ！」
目に飛び込んだのは血だまりの中に座り込む神影。
窓の外を呆然と見るその横顔は今にも消えてしまいそうで俺は咄嗟に名前を呼んだ。
「神影？」
神影はばっとこちらを向く。
そしてすぐに顔を戻して手で顔を覆った。
神「来ないで！お願い、見ないで…っ！」
急にそんなことを言う神影。
いつもだったら驚くだろう。
けれど、その驚きは違う事でかき消された。
「……」
一瞬、一瞬だったが見えたその目。
いつも眼帯を付けてた目。
それが見えた。
真っ黒に塗り潰したような、そんなモノ…
神「お願い、田噛…見ないで……」
らしくなく、震え声を出す。
そんな悲しい声、聞きたくなくて、
そんな苦しそうな声に耳を塞ぎたくて、
俺は神影に近寄った。
神「田噛！やだっ来ないで！来るな！！」
下を向いて叫ぶ神影。
俺は顔を歪ませて乱暴に抱き締めた。
神「……えっ」
その行動に戸惑いの声を上げる。
俺はキツく、強く、腕に力を込めた。
だって、離したくなかったから。
「…その目、俺は別に何とも思ってねぇ」
神「う、嘘…」
「嘘じゃねぇ…だるいからさっさと仕事終わらせて帰るぞ」
そう言うと神影は俺にしがみつくように泣いた。
その目の事を言われなかったのが嬉しかったのか、
それとも人の温もりに安堵したのか、
俺にはよく分からない。
神「田噛、ありがとう…」
そう、何度も叫んで泣いていた。
こいつの過去は知らねぇが
十分に伝わってくる痛みが俺を突き刺す。
神「…ありが、とう……！」
その声は案外心地よくて、俺はもっと抱き締めた＿＿。
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ゆっきい - 田噛がイケメソすぎて涙出てきたお、、、、、 (2016年9月17日 9時) (
レス) id: 0db5e774af (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：燐音 | 作成日時：2015年7月4日 16時
