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「俺の環境だと……Aは高1のときに知り合って、そっからめっちゃ意気投合して、って感じなんだけど」
私となかむ君が意気投合……?
神様は磁界を狂わせてしまったのかもしれない。
「覚えてないよね……そっか、そうだよね」
うー、となかむ君は下を向いた。
「まぁ、とりあえず、ここからまた頑張って復縁してくしかないよね」
復縁、……復縁⁉︎
まるでなかむ君と私が付き合っていたかのような言い方。
……もしかして、だったり?
なかむ君の言葉に頷いた後、私はおそるおそる聞いてみることにした。
『あの……ちなみに、私となかむ君の関係ってなんだったんですか?』
「え、さっき説明した通りだけど……あ! そういうことね、友達、友達」
さすがに恋には進展してないか。
え、でも待って? 今ので恋愛感情持ってるってバレちゃったんじゃ!
なかむ君って観察力鋭い方だったと思うし、やばい、大丈夫かな……⁉︎
「恋人だったらどうしようって、心配してくれたんだよね。こっちでも優しいんだ、Aは」
あ、大丈夫みたい。
なかむ君は目を細め、優しい手付きで私の頭を撫でた。
いや、友達にやることですか……それ他の女の子にもやってるって考えたら結構つらいんだけど。
「あ、あと敬語抜きね! かしこまってこられるとこっちもやりずらいし!」
『あ、うん。わかった』
おーけー、となかむ君は満足そうに笑う。
「じゃー、早速明日から学校行こ! 学級閉鎖、ちょうど今日で終わりだし、迎えに来るわ」
じゃーね、と玄関のドアから出ていくなかむ君に手を振る。
……え、もしかして、これって神様が哀れな私にくれたチャンスなのでは?
まるで物語の序章のような展開に、私は終始心臓をうるさくしていた。
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Alice(プロフ) - ラべシワさん» コメントありがとうございます。応援していただけてすごく嬉しいです! 更新少し滞ってしまい申し訳ないです。頑張るので、これからもご愛読いただければ幸いです! (1月16日 6時) (レス) id: 3921b98651 (このIDを非表示/違反報告)
ラべシワ - 推しが画面から出てくるなんて幸せです。投稿頑張って下さい。応援しています。 (1月15日 22時) (レス) @page16 id: 8585bd908d (このIDを非表示/違反報告)
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