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「おーい、A。なんか昨日の奴が読んでたぞ。なんかふわふわした、茶髪の奴」
お昼休み。次の授業の準備を進めていると、きりやんが私を呼んだ。
……多分、というか間違いなくぶるーく君だろう。
それも、多分、告白らしきもの(自惚れたくなくてまだ少し認められていない)だろう。
『わかったー。ありがと』
「おー。いってらっしゃい」
私と入れ違いに先に戻るきりやんにひらひらと手を振って、私は廊下に出た。
どこにいるのかな。
視線を少しずらすと、通路を挟んで向かい側の壁にもたれかかっているぶるーく君と目があった。
『おまたせ。どうしたの、休み時間に』
「んー、ちょっと、別のところで話さない?」
……やっぱ、人目のつくとこで話せないってことは、告白(らしきもの)についてのことかな。
そんなことを考えながら、私たちは『庭』へと向かった。
園芸部が整備している花壇の近くで、ベンチがあるから生徒からは『庭』と呼ばれている。
数人のお弁当グループがベンチを使っていたが、少し離れたところにベンチが余っていた。
ここなら他の人に聞こえないし、いいかな。
「んでさ〜、考えてくれた?」
『……やっぱ、そのことか』
それ以外だったらわざわざ別校舎までこないでしょ、と言われる。確かに、しかもD組の子は次移動教室のはず。
なんて全く関係ないことを考えて現実逃避をしていると、瑠璃の澄んだ瞳に真っ直ぐに晒された。
『……えっとね』
「うん」
『私は____』
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Alice(プロフ) - ラべシワさん» コメントありがとうございます。応援していただけてすごく嬉しいです! 更新少し滞ってしまい申し訳ないです。頑張るので、これからもご愛読いただければ幸いです! (1月16日 6時) (レス) id: 3921b98651 (このIDを非表示/違反報告)
ラべシワ - 推しが画面から出てくるなんて幸せです。投稿頑張って下さい。応援しています。 (1月15日 22時) (レス) @page16 id: 8585bd908d (このIDを非表示/違反報告)
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