比翼の鳥 (ページ7)

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貴方side

溜まっていたものを片っ端からかき集め、それを言葉にして伝えきった頃には抱きしめる力が離さないとばかりに強くなっていた。さらり、と髪を一撫でされたかと思えば

「俺がAを不安にさせちゃってたんだね‥ごめんね、」

『そんな、大輔は何も悪くないよ！マイナスの方向に考えちゃう癖がある私が悪いの』

この掛け合いは一生終わらない気がする‥と思えば、なんだか笑えてきてしまって、いつの間にか二人の笑い声が響き渡っていた。

「A、今回はどっちもどっち‥っていう話で終わりにしておこう？このままじゃ、ずっと引き摺っちゃうからね」

くくっ、と喉を鳴らしながら綴った言葉は私が考えていた事と全く一緒で、そんなこと数えきれないほどあるのだが、いつも以上に愛おしく感じ、そっと唇に口付けを落とした。

「ふふ、なに可愛いことしてくれちゃってんの〜」

『やっぱり、大輔のこと好きだなって心の底から思ったからしたの！』

「‥今のは不意打ちすぎる」

『えぇ！？どういうこと、ねぇ大輔！』

「教えませーん！」

そっぽ向いた彼の髪の間から見える耳は真紅に染まっていて、そこを指摘すれば、

「さっきの仕返し」

と言って、優しく、甘い口付けを落としたのだった。