曲者揃いのスリザリンは毎日騒がしいらしい。 (ページ7)

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列車の中ではいつものように販売員の魔女が右往左往していた。

アルバスたちはスコーピウスが持ってきていたナメクジゼリーやスコーピウスの大好物である激辛ペッパーを食べながら話していた。

他のコンパートメントには新入生がドキドキしているのか強ばった顔で座っている。

｢新学期が遂に始まる。僕、今学期は早起きを心がけようと思うんだ｣

スコーピウスがいきなり新学期の抱負を言ったものだからアルバスとAは顔を見合せた。

｢君にはそれがピッタリかもね。1年生の時は僕がほぼ毎日起こしてたから｣

｢そうなの？｣

｢そうさ。スコーピウスは寝ぼけながらよく分からいことを言うから僕は困ったよ｣

｢きっといい夢をみてたんだ｣

｢どうだか｣

コンパートメントが開いて、車内販売員の魔女が現れる。

｢パンプキンパイ、大鍋ケーキはいかが？｣

販売員の魔女はいつもと変わらぬ台詞を口にする。

｢僕たちこれがあるから。ありがとう｣

スコーピウスがそう言うと魔女は別のコンパートメントに移る。

｢あの魔女、いつも同じ台詞ね｣

｢いつから働いてるんだろう｣

Aとアルバスはそう口にしたがトンネルに入った音でかき消される。

この時3人は販売員の魔女があんなに恐ろしいなんて知る由もない。