曲者揃いのスリザリンは毎日騒がしいらしい。 (ページ44)

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試験前ページ44

それから月日は流れ、学年末考査がまた近づいてきた。

あの件以来、チャップマンは嫌がらせをしてこないという訳では無いが、Aのことを警戒しているようだった。

「私テスト前に死んだらごめん」

「Aそれ去年も言ってた」

スコーピウスは薬草学をしながら隣で死にかけるAを見つめる。

「もーだめ、魔法史は後回しにする」

Aは教科書を閉じて代わりに天文学に手をつける。

Aより先に天文学に手をつけていたアルバスは覚える用語をブツブツと呟きながら勉強している。

「A、苦手なことを後回しにしたら後で痛い目に合うぞ」

「わかってるけど、ついついそうしちゃうのよ…悪いとこなんだけどね。防衛本能っていうか」

「魔法史なら僕が教えられるよ！」

スコーピウスは得意げに教科書を広げて大きなため息を着くAに声をかける。

スコーピウスの場合、どの教科も教えられるだろうが魔法史と言ったのは多分Aのためだろう。

「ウーン、わかった。じゃあ、頼りにしてますよ。マルフォイくん」

ニッと笑ったAは教科書を広げて問題に取りかかる。

「まず、この問題から。中世の_______」

スコーピウスがヒントを出しながら分かりやすくAに教える。

「で、学者の彼は_______」

「なるほど、おお_______おもしろくなってきた！」

Aはだんだんと魔法史が楽しくなってきたようで気持ちが軽くなる。

アルバスは楽しそうに話す2人を見て何かを察しつつ頬を緩めた。