曲者揃いのスリザリンは毎日騒がしいらしい。 (ページ27)

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心配事ページ27

夕食の時間になり、大広間に向かった3人は席について夕食をお皿によそった。

「僕もうお腹と背中がくっつきそう」

スコーピウスは男子の中でも華奢な方だがよく食べる。

「食べても太らないあなたが羨ましい限りだわ」

Aのその呟きはお皿やフォークが擦れる音でかき消される。

アルバスは今日1日あまり元気が無さそうだったがそれも明日までの話だ。

教壇の方を見るとマクゴナガル先生はクィディッチの話をしているようでいつもの厳格な顔とは違い、生き生きとした顔をしていた。

「クィディッチが終わればクリスマス休暇が直ぐにくるわ！」

「その通り！クリスマス休暇は……」

そこまで言ってスコーピウスの顔が曇ったのがアルバスもAも見逃さなかった。

「…お母さん……大丈夫…？」

アルバスが小さな声でそう言った。

その声は3人にしか聞こえない。

「…夏休み君たちも見ただろ？僕の母さん」

「そうね……。…あまり良くないみたいだった」

「この前父さんから手紙が来た。良くないんだって」

アルバスがスコーピウスの背中を優しく撫でる。

Aもアルバスも何も言えなかった。

「今はもう信じるしかないから｣

力なく笑うスコーピウスに胸が痛くなる。

スコーピウスもきっと母がもうダメだときづいているがそれを口にするのはあまりにも恐ろしいのだろう。

「ごめんね2人とも。僕もう平気だから」

スコーピウスが平気じゃないことぐらい見ればわかる。

しかし何を言えばいいか分からない2人はただ頷いた。