曲者揃いのスリザリンは毎日騒がしいらしい。 (ページ26)

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自習と課題ページ26

それから数日経ち、今日はクィディッチ前最後の授業だ。

上級生とすれ違うと“絶対に勝つ！”とクィディッチの選手であろう人達が意気込んでいた。

Aもローズと文通しているが、彼女の文面も最近はクィディッチのことが特に多くなった。

今朝届いたのを見ても“遂に明日だわ。少し緊張しているの”と書かれていた。

普段冷静に見えるローズでも緊張することがあるのだと思うとAは少し安心する。

次の授業は天文学だったが、先生が出張らしく自習だったので生徒たちは出された課題をやりつつ話に花を咲かせていた。

聞こえてくるのはほとんど明日のクィディッチの話題。

「遂に明日ね。私たちはスリザリンを応援しないと」

「でも僕、ローズを応援しそうだ」

スコーピウスは課題を早々に終わらせてAとアルバスを手伝う。

「あなたって育ちも良いし頭もいいわよね」

「そうかな？本をたくさん読んでるからかな」

「スコーピウスは相当な本の虫だもんな」

アルバスは意味もなく教科書を捲りながら羽根ペンを動かす。

「スコーピウスは英才教育ね」

最後の問題を時終えたAは教卓に課題を出して机に戻る。

スコーピウスがアルバスにマンツーマンで教え始めたのを見計らってこっそりローズへの手紙の返信を書く。

自分とローズが仲のいいことをアルバスとスコーピウスに打ち明けていないAはスコーピウスのようにローズを思い切り応援することはできない。

だから手紙には“あなたのことを応援しているわ。ナイショだけどね”と書いておいた。

満足気に封筒に手紙を入れてローブのポケットにしまい込む。

「アルバスが終わったぞ」

その時ちょうどアルバスの課題が片付いたようでAは“よかった”と頷いた。