曲者揃いのスリザリンは毎日騒がしいらしい。 (ページ16)

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秘密ページ16

それから夕食後、アルバスとスコーピウスの部屋にAは向かった。

「やあA、待ってたよ」

「お待たせ。…ただ、私がどんな姿になっても嫌ったりしないでね」

2人はAが何故そんなことを言うのか理解出来なかった。

「僕らの友情を軽んじるなよ」

「その通り」

Aは2人の言葉に頷いて深く息を吐く。

「それじゃあ…見せるから」

Aが身を反るようにするとAはみるみるうちに蛇へと姿を変えたのだ。

これにはアルバスもスコーピウスもあんぐりと口を開ける。

Aは大蛇と呼ぶには少し小さいが、普通の蛇と言うには大きいぐらいの蛇になる。

「君…動物もどきだったのか！？」

アルバスがそう聞くと蛇になったAはその小さな頭で頷く。

「おっどろき！じゃあ君、パーセルマウスなのか？」

「いいえ。パーセルマウスではないの。でもこの姿になっても人語を操ることは出来る。私は先天性の動物もどきなの。先祖の中にはパーセルマウスもいるみたいだけどね」

スコーピウスはちょいちょいとAの頭を撫でる。

「私の母方の家は一番最初の先祖が蛇と結婚したんじゃないかっていう説があるのよ」

「人間と蛇が結婚？！」

スコーピウスがAの尾に触ろうとしたのでAはアルバスの首元に巻きついてその手を避ける。

「考え難いけどね」

「じゃあ君のお母さんも蛇に？｣

「いいえ。どのタイミングで蛇になれる子が生まれるかは不規則でわからないの。ほら、これを見て」

Aはアルバスから離れ人間に戻り、いつも首から下げているロケットを開く。

「曾祖母よ」

そこにはAの曾祖母の写真があり、Aに優しく微笑みかけている。

そして暫く見つめていると蛇へと姿を変えた。

「ワーオ！蛇になった！」

「でも、どうしてもっと初めに言ってくれなかったんだ？」

「姿を変える必要がなかったからよ。それに…少し怖くて」

でも、間違ってたみたいね、とAは笑う。

「誰にも言わない、僕らだけの秘密さ」

「ありがとう」

アルバスとスコーピウスの反応に安心したAはホッと息をついた。