傷跡 【川村壱馬】

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・壱馬 side





壱馬「いらっしゃい…」

宇美「……お邪魔します」





外で会うのは違う気がして、



○○と俺の空間である家なら…



って、思ったのがまず間違えだった。





宇美「話って…？」

壱馬「ちゃんと、聞きたかった。なんで…あの時別れようって急に言ったのか」







なんでこう……全体に頭が回らなかったんだろう…





宇美「壱馬のことが嫌いになったとかじゃないよ。」

壱馬「…えっ？」

宇美「別れよう…って言った時ね？仕事とか上手くいかなくて…友人関係にも悩んでたの。でも……そんな時、傍に居て欲しい人はいなかった」

壱馬「……っ、！」






宇美の話を聞いて、正直めちゃくちゃ驚いて。



○○からの連絡に気づけなかった。






宇美「壱馬に会いたいって言っても飛んで来れないでしょ…？壱馬のことは好きだけど、このままじゃ…私がもたないなって思ったの」

壱馬「…そうやったんや……」

宇美「なのにさ、誕生日プレゼントとか…送ってくるから…っ、」

壱馬「……宇美？」

宇美「あのプレゼント…っ、凄い嬉しかった…っ、」

壱馬「……っ、、」





別れた理由を聞いて、苦しくなった。



何も気付けなかった自分に腹が立って………





宇美「ほんとは…っ、別れたくなかっ、！」





気づいたら、無意識のうちに体が動いていて……





宇美「壱馬…っ、」




涙を流す彼女を抱き締めていた。

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