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48夢*お昼ご飯 ページ8

荷物をまとめ終えて、再びリビングに集まった私たち。


遥「とりあえず空港まで行きましょか。
その後は、2組別れてお昼ご飯食べます?」


卓「ん。良かよ。」


名残惜しいけど、お世話になったペンションに別れを告げて、私たちは空港に向かった。


助手席には私で後ろに遥輝さんと杏ちゃん。


後ろの2人はお昼ご飯何食べるだのお土産買いたいだの盛り上がってた。


私は運転の邪魔したくないから、ボーッと外を眺めてた。


そしたら信号で止まった時にたくが話しかけてくれた。


卓「A?眠たい?」


A「ん?ううん。眠たくないよ。」


卓「ずっと静かやったから…寝たんかと思った。」


A「ごめん。運転の邪魔かなと思って…。」


卓「初心者じゃないけんそんなん平気(笑)
お昼ご飯、何か食べたいもんある?」


A「お昼ご飯…なんだろう。
海鮮丼とか…あるなら食べたいかも。」


卓「俺もちょうど和食食べたいと思っとった。
近くにあるから、食べに行こう。」


A「やった!楽しみ。」


こうして空港に着いた私たち。


遥「じゃあ後でここに集合で。」


卓「ん。何かあったらLINEする。」


杏「A、後でね。」


A「うん。あとで!」


そう言って先にどこかへ向かった遥輝さんと杏ちゃん。


卓「俺らも行こっか。」


A「うん。」


こうして歩き始めた私たち。


冬休みの空港だから、たくさんの人で溢れてた。


でも、私の歩幅に合わせてゆっくり歩いてくれるたくの優しさに心があったかくなった。


卓「メニューこんな感じやけど…ここで良か?」


あるお店の前で止まったたく。


そこには美味しそうな海鮮丼がたくさん。


A「うん!ここでいい。」


卓「ん。じゃあ入ろっか。」


たくはよくここのお店を利用するみたいで、お店の人も気を使って奥の方の目立たない席へ案内してくれた。


卓「食べたいもん頼んでいいけんね。」


A「うん!どれにしようかな…。」


しばらくお互い無言で悩んでた。


卓「俺決めた。
A決まったら教えて?」


A「うん!うーん…これとこれ、どっちが
美味しいと思う?」


卓「俺こっちにしよっかなって思っとったから、
Aこっちにしたら?
俺の分けてあげる。」


A「ホント?たくこれでいいの?」


卓「全然良かよ。すいませーーーーん!」


こうしてたくはスマートに注文してくれた。


お別れの時間がちょっとずつ、近づいてきたなあ。

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作者名:あかねん | 作成日時:2018年9月22日 1時

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